ピーリングでメラニン排出し、しみ・色素沈着を改善

女性がふきとり化粧水でスキンケアをする画像 ピーリング(Peeling:剥がす)とは、タンパク質に反応する成分を塗布して古い角質を剥がし、肌の生まれ変わりを促す美容法です。化粧品などでもピーリング成分を含んだ角質ケアを目的とした商品が多く販売されており、それを使用することで自分でホームケアすることができます。

シミなどの色素沈着は、メラニン色素が作られることで引き起こされますが、通常はメラニンが作られてもターンオーバーによって排出され、肌に残ることはありません。ただし、ターンオーバーが乱れることでメラニンが上手に排出されなくなると、シミ、くすみ、黒ずみとして肌に沈着してしまうことがあります。

そこでピーリングによって古い角質を除去し、肌の生まれ変わりを促すことでメラニンの排出を促進させることができます。また、コラーゲンなどの生成も促されて、毛穴のたるみやニキビ跡の浅い凹みの改善も期待できます。

ホームケアによるピーリングの効果について

ピーリングの効果

  • 古い角質を除去して新しい皮膚細胞の生成(ターンオーバー)を促し、白く透明感のある肌へと導く。
  • 表皮内に存在するメラニン色素の排出を促し、シミ、くすみ、黒ずみを薄くする。
  • ターンオーバーを促進することでコラーゲン合成が活性化し、ハリが生まれて小じわ改善を促す。
  • 毛穴の引き締める。
  • ヒアルロン酸などの生成を促す。

改善できる症状

  • シミ、くすみ、黒ずみ、ニキビ跡の色素沈着など。
  • 毛穴の黒ずみ、毛穴のたるみ、毛穴の開き、肌のザラザラ。
  • しわ、小じわ、ちりめんじわ。(ただし、深いしわには効果はありません)。

ピーリング後の美白化粧品が有効

ピーリング後は古い角質が除去されて化粧品の有効成分が浸透しやすい状態になっています。そのため、ピーリングと美白化粧品を使ったスキンケアはセットで行うようにしましょう。

美白に有効な成分は、カモミラエキス(カモミラET)、トラネキサム酸、アルブチン、コウジ酸、エラグ酸、ルシノール、ビタミンC誘導体、プラセンタエキス、油溶性甘草エキス(グラブリジン)などが高い美白効果があります。

美容皮膚科での「ケミカルピーリング」との違いは?

美容皮膚科で行われる「ケミカルピーリング」と化粧品によるピーリングの違いは、美容皮膚科の場合は、薬剤の違いや、濃度・酸度が高いものが使用され、角質を剥離する作用も強くなります。化粧品に配合される成分や濃度は、美容皮膚科で行うような強い作用はありません。

美容皮膚科では主にグリコール酸によるピーリングや、サリチル酸をマクロゴールという基材に溶かしたサリチル酸マクロゴールピーリングが行われています。

ピーリングに使われる成分の種類

フルーツ酸配合の化粧品で古い角質ケア

化粧品を使う画像 自宅で角質ケアするには、市販されているピーリング化粧品を使用することで古い角質を除去することが出来ます。ピーリング化粧品に含まれる有効成分は主に「フルーツ酸」が使用されます。フルーツ酸とは、アルファヒドロキシ酸(AHA)の総称で、フルーツによく含まれているところからフルーツ酸と呼ばれています。

フルーツ酸には、角質柔軟作用・角質剥離作用があり、角質ケアを目的とした化粧品のほとんどはフルーツ酸が配合されており、石鹸、洗顔フォーム、ふきとり化粧水など様々な形態の化粧品があります。

角質ケア化粧品におけるフルーツ酸の成分

フルーツ酸には、グリコール酸、乳酸、クエン酸、リンゴ酸などがあります。その中でもグリコール酸は皮膚への浸透が高く、コラーゲン合成なども促す作用が高いといわれます。

グリコール酸

自然界ではサトウキビなどに含まれる有機酸で、水に溶けやすく皮膚に浸透しやすい作用をもち、ピーリング効果が高い成分として知られています。美容皮膚科でもグリコール酸を用いたケミカルピーリングが広く行われています。

乳酸

乳酸はあらゆる成分に含まれる有機酸で、化粧品原料としてはデンプンなどを基に合成されています。配合量によって作用に違いがあり、低い配合量の場合は角質柔軟剤、多い場合は角質剥離剤として働きます。

リンゴ酸

リンゴなどの果物に多く含まれる有機酸で、化粧品原料としてはフマル酸やブドウ糖などから合成して作られます。

クエン酸

クエン酸は柑橘類の果実に多く含まれる有機酸で、化粧品原料としてはデンプンなどから作られます。角質柔軟作用の他に、収れん効果、化粧品のpH調整作用もあります。ピーリング剤として単独で用いられることはなく、他のフルーツ酸と共に配合されます。

酵素パウダーで古い角質ケア

パウダーの画像 角質のタンパク質を剥がす作用がある酵素(たんぱく質分解酵素)を使用した化粧品も販売されており、それを使用することで古い角質を肌の負担なくケアすることができます。

市販されている酵素洗顔料に使用される酵素は、「パパイン酵素」や「プロテアーゼ」などがあり、酵素なので粉末状にした「パウダー洗顔料」として使用されています。水に溶けると酵素活性を示します。

酵素による角質ケアで使用される成分

酵素には「パパイン」や「プロテアーゼ」などが使用されます。

パパイン

パパイヤに含まれるたんぱく質分解酵素でパパイヤの果実から抽出し、精製されます。水に溶けて酵素活性を示します。

プロテアーゼ

プロテアーゼは、古い角質のたんぱく質を分解して剥がす作用のある酵素で、主に枯草菌や放線菌の産生するタンパク質分解酵素をろ過して精製したものが使用されます。

ピーリングの注意点

スキンケアで取れるシミかどうか確認する

シミ・色素沈着にはスキンケアで取れるシミと、レーザーなどでしか取れないシミがあります。目安として、境界がはっきりしているシミはレーザー治療が必要で、境界がはっきりとせず、もやもやとした状態のシミには化粧品によるスキンケアが有効です。よくわからない場合は、皮膚科医に診てもらいましょう。

ピーリング後は保湿する

ピーリング後は角質層が薄くなっていますので、しっかりと化粧水や美容液、クリームなどで保湿しましょう。美白効果のある化粧品をシリーズで使用するほうが理想的です。

異なるシリーズの化粧品をアレもコレも使用していると、肌に塗布した化粧品中の成分どうしが効果を打ち消したり、成分の構造が変化したりすることがあります。同じシリーズの化粧品を使ったほうが無難です。

ピーリング後は紫外線対策をする

ピーリング後は、古い角質が除去されてバリア機能が低くなり、紫外線ダメージを受けやすい状態になります。ピーリング後は特に紫外線を浴びないようにしましょう。

ピーリングのやりすぎに注意

ピーリングを頻繁に行っていると、肌が疲弊してしまって老化が進行してしまいます。肌が老化すると皮膚が薄くなっていき、バリア機能の低下による皮膚病をまねくことがあります。ピーリングは週に1~2回ほど行えば十分です。また、もともと皮膚が薄い人ではピーリングは向いていません。

30代以降のピーリングは控える

年齢を重ねるほど肌老化が進行し、皮膚の再生力も低下していきます。再生力が低下した肌にピーリングのような皮膚を削るような日常的なスキンケアはあまり適していないと思います。肌の状態を見ながら、1週間に1回、2週間に1回、月に1回などとピーリング回数を減らしていくべきです。