ほくろ(単純黒子・色素性母斑)の原因と治療方法 レーザー治療でホクロは取れる?

ほくろの画像 ほくろとは、メラニン色素を含むメラノサイト(色素細胞)が密集して発生する母斑の一種です。平らなホクロを「単純黒子(たんじゅんこくし)」といい、盛り上がりのあるものを「色素性母斑(しきそせいぼはん)」や「母斑細胞性母斑(ぼはんさいぼうせいぼはん)」といいます。

ホクロは良性腫瘍として分類されますが、まれに悪性化した悪性黒色腫(メラノーマ)のものもあります。

ホクロ(黒子)が発現する原因と特徴

原因は?

メラノサイトが一部分に密集して発生します。ホクロは幼児期から思春期まで、特に20代ごろまでに増加し、その後はあまり増加しません。

発生しやすい部位

体中のどこにでも発現する可能性があります。特に紫外線が当たりやすい顔や腕に発生することが多いです。

形状・色

形は円形状。色は黒色、黒褐色、または肌色に近いホクロもあります。皮膚の深い層にあるホクロの場合は青っぽく見えることがあり、その場合は「青色母斑」といわれます。

その他の特徴

  • 紫外線によってホクロが悪化することがあります。
  • ホクロが大きくなったり、汚い形をしている場合は、悪性黒色腫(メラノーマ)という悪性のホクロである可能性があります。
  • 悪性黒色腫は、手の平、指、足底、足指などに発生しやすいといわれています。これは物理的刺激を繰り返し受けることでホクロが変質しやすいことが原因だといわれています。
  • 手や足底にあるホクロは悪性化することがあるため、早めに切除したほうが無難です。

主な治療方法

  • Qスイッチ・レーザー(主に平らなほくろに有効)。
  • 炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)。
  • 手術による切除縫合。

ホクロ・イボを除去する治療方法

Qスイッチ・レーザーによるほくろ治療

Qスイッチ・ルビーレーザーの画像 盛り上がりの少ない平らなホクロ(単純黒子)にはQスイッチタイプのレーザー治療が有効です。Qスイッチ・レーザーとは、高いエネルギー光をナノ秒レベルという時間で照射できるレーザーをいいます。照射時間が劇的に一瞬であるため、高いエネルギーでも皮膚に対してダメージが少ないメリットがあります。

Qスイッチ・レーザーはメラニンの黒い色素に反応し、ターゲットのメラニン色素や色素細胞を破壊します。Qスイッチ・レーザーには3つのレーザーがあります。

Qスイッチ・ルビーレーザー

Qスイッチ・ルビーレーザーは694nmの波長をもつレーザーで、メラニンの黒い部分によく吸収され、血管組織に対してダメージが少ない性質をもちます。レーザー光がメラニンにしっかり吸収されて色素を破壊します。

Qスイッチ・アレキサンドライトレーザー

Qスイッチ・アレキサンドライトレーザーは、755nmの波長をもつレーザーで、ルビーレーザーよりもやや波長が長く、メラニンへの吸収が低いので、ルビーレーザーよりは穏やかに作用します。Qスイッチ・アレキサンドライトレーザーを導入している病院は多くありません。

Qスイッチ・ヤグレーザー

Qスイッチ・ヤグレーザーは、基本波1064nmと半波長の532nmの波長をもつレーザーです。基本波は波長が長いため、皮膚の深い部分にまで吸収される性質をもちます。また、半波長532nmは表皮性の色素性病変に有効です。

Qスイッチレーザーでは色は確実に薄くなりますが再発するリスクがあります。また、紫外線対策も必要です。

炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)

炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)とは、盛り上がりのあるホクロに有効なレーザーです。炭酸ガスレーザーは、水分に吸収されやすい性質をもち、レーザーが水分を含む皮膚・組織に吸収されて蒸散される作用により、盛り上がったホクロやイボを削ることができます。

ホクロ治療に対してよく使用される治療法ですが、治療後に色素沈着を起こしたり、皮膚が凹んだりすることがあります。術後の色素沈着を悪化させないために紫外線対策をしっかりと行う必要があります。

くりぬき法

ホクロ取り治療におけるくりぬき法とは、円形筒状の医療器具を使用してホクロをくりぬく方法です。ホクロを根本からしっかりとくりぬいて除去するため、再発の心配がありません。目安として5ミリ程度までのホクロが適応です。麻酔をかけるため痛みは抑えられますが、傷が治るのに時間がかかることや、傷跡や皮膚の凹み・くぼみが残ることがあることが難点です。皮膚の凹みはニキビ跡のクレーターのような状態になります。小さいほくろはほとんど跡が残らずキレイに治ることもあります。

切除縫合法(メスで切除する方法)

大きなホクロ、皮膚の深い部分に及ぶホクロの場合は、レーザーなどよりも手術による切除が適していることが多いです。ホクロを切除して縫い合わせる方法で、一回ですべて取りきれるので再発するリスクがないメリットがあります。また、悪性黒色腫が疑われる場合は手術による治療が第一選択肢になり、切除した母斑細胞の病理組織検査が必要です。

術後は赤みがありますが、赤みが引けば傷跡は目立たなくなります。色素沈着を起こさないために紫外線対策が必要です。また、体質によっては瘢痕形成を起こすことがあります。