レーザー治療による入れ墨・刺青・タトゥー消しの効果とは?

タトゥーを入れる画像 若者を中心にファッション感覚でカラダにタトゥー(刺青・入れ墨)を入れる人は少なくありません。

ところが、タトゥーを入れていることに対しての社会的な偏見や、就職の問題などで一度入れたタトゥーを除去したいと希望する人も少なくありません。

他にも、一度入れたアートメイクを時代に合わなくなったとして、そのアートメイクを消したいという人もいます。

タトゥーを消す方法は、レーザー治療、皮膚切除、植皮(皮膚移植)などのいくつかの選択肢がありますが、ここではレーザー治療の解説をします。

タトゥー消しに用いられるレーザーの種類

タトゥーを消す方法の一つにQスイッチ・レーザーを使用した方法があります。Qスイッチ・レーザーとは、高いエネルギー出力をナノ秒レベルの時間で照射できるレーザーです。

照射時間がナノ秒という一瞬であるため、高いエネルギーでも皮膚に対するダメージが少ないメリットがあります。Qスイッチ・レーザーは、あらゆる色素性病変に高い効果を発揮し、タトゥー消しにおいても高い効果を得られます。

Qスイッチ・ルビーレーザー

694nm(ナノメートル)のレーザー。濃い色によく反応するレーザーで、黒色や青色のタトゥーはこのレーザーが非常に有効です。

Qスイッチ・アレキサンドライトレーザー

755nmのレーザー。ルビーレーザーよりも若干波長が長く、やや皮膚の深部にまで作用しますが、このレーザーを導入している病院はあまり多くありません。

Qスイッチ・YAGレーザー(ヤグレーザー)

基本波1064nmと半波長の532nmの2つの波長をもつレーザー。基本波の1064nmでは、波長が長いため、皮膚の深い層にまで届き、深いところに存在する入れ墨に作用します。半波長の532nmでは、濃い色や赤い色の二つに反応しますが、波長が短いため深い層に存在する色素には効果が得られにくい性質があります。

レーザー治療の疑問

レーザー治療では簡単に消せない?

タトゥーによって、皮膚に入ってる色素の深さや、色素の密度に違いがあります。一般的に浅い部分にある黒色などはレーザーが非常に有効であり、反対に皮膚の深いところにある色素や、色が薄い色ほどレーザーでは消えにくい傾向があります。

タトゥーの色が黒色、濃い青色、濃い紫色などの濃い色ほどレーザー治療による効果が期待できます。反対に、薄い青色、黄色、赤色は消えにくく、全く効果を得られないこともあります。

タトゥーの色によるレーザー機器の違い

タトゥーの色によって適したレーザー機器が異なります。レーザーは基本的に黒や青などの濃い色に吸収されやすい性質があります。赤色などになるとレーザーは限られたものになります。

黒色~青色のタトゥー

Qスイッチ・ルビーレーザー、Qスイッチ・アレキサンドライトレーザー、Qスイッチ・ヤグレーザー。

赤色~黄色のタトゥー

Qスイッチ・ヤグレーザー。

レーザーによるダメージ

レーザーの出力を上げることでタトゥーの色素を消す効果は高くなりますが、その場合はひどいヤケドを引き起こし、かえって傷跡が目立ってしまうことがあります。レーザーの照射によって、炎症後色素沈着を起こしたり、ヤケド状態になって肥厚性瘢痕・ケロイドを引き起こす可能性があります。黒のような濃い色で、浅い部分に存在するタトゥーほどレーザー治療による効果が高く、皮膚の深いところにあるものや、色が黄色や赤色などのタトゥーの場合は、レーザーによる効果は思ったほど期待できないかもしれません。

タトゥー消しにおけるレーザー治療の経済的負担

タトゥー消しにおけるレーザー治療は、非常に高額になることがあります。治療面積が広いほど治療費がかかり、場合によっては数十万、百万円単位に及ぶこともあります。

レーザー機器は元々高価な機器で、メンテナンスにおいても維持するだけでコストがかかります。そのため、病院はレーザー治療に対して、決して安い価格設定はしていません。

そして、レーザー治療をしても、必ずしも期待した効果を得られないこともあります。また、レーザー照射によって色素沈着を引き起こし、さらに汚くなってしまうことがあります。そのため、レーザー治療を中止して、切除、皮膚移植(植皮)に切り替える人も少なくないです。