赤あざ・単純性血管腫の原因と治療方法 レーザー治療で治る?

単純性血管腫の画像 単純性血管腫とは、皮膚に平らで境界明瞭な紅斑(赤ワイン色の斑点)が発生する血管腫で赤アザの一つです。別名では「ポートワイン血管腫」といいます。また、主に額にできる単純性血管腫を「サーモンパッチ」と呼ぶことがあります。出生時から発生し、主に顔面に発生することが多いため、美容上の問題から子供の症状を早期に改善したいと希望する親御さんは少なくありません。

単純性血管腫の原因と特徴

原因は?

局所的に真皮の毛細血管が構造異常を起こすことにより発生します。単純性血管腫は遺伝性はないとされます。

発生しやすい部位

体のどこにでは発生する可能性がありますが、主に、顔面、頸部に発生しやすいです。また、比較的に腕や足にも多くみられます。

形状・色

  • 色は主に赤ワイン色で、色調はムラが少なく均一です。血管腫が発生する真皮層の深さによって、明るい赤色になったり、濃い紫色・暗い赤色のように見えたりします。中年期を過ぎると、色が濃くなったりすることあります。
  • 隆起性・盛り上がりがなく、平坦な血管腫であることが多い。ただし、年齢にともなって隆起してくることもあります。
  • 大きさは直径数ミリから数センチくらいがほとんどです。ごくまれに、顔面の片側半分を覆うほどのものもあります。

その他の特徴

  • 男児よりも女児に発生しやすい。
  • 単純性血管腫は悪性化することはありません。
  • 基本的に自然に消えることはありません。
  • 基本的には気にならなければ積極的に治療する必要はありません。
  • 目元に発生している場合は、眼球への影響を考慮する必要があります。
  • 単純性血管腫は盛り上がりがないため、ある程度はお化粧で隠すことも可能です。
  • 昔は、手術による切除、植皮(皮膚移植)などの方法も一部で行われていたようですが、それらの方法では傷跡が残る問題があり、レーザー治療が確立された現在ではそれらの方法で治療を行うことはありません。

単純性血管腫の治療方法

単純性血管腫は、レーザーによる治療が中心です。現在では色素レーザー(ダイレーザー)による治療が主流です。

色素レーザー(ダイレーザー)

色素レーザー(ダイレーザー)とは、赤いものに吸収される波長をもつレーザーで、レーザー光が血管中のヘモグロビンに反応して熱エネルギーを発生させ、血管の構造異常を破壊し、赤あざを改善します。単純性血管腫に対して、最も効果がある治療とされ、皮膚にダメージを最小限に抑制しながら赤あざを改善できます。保険が適応されるようになってから色素レーザーによる治療が積極的に行われるようになりました。

色素レーザーの効果

レーザー照射後、血管が破壊されて赤黒くなります。そして、赤黒くなった部分の色が元に戻る過程で、元々あった赤あざも薄くなっています。効果が実感できるのはレーザー照射後から1か月ほど経過してからが目安です。赤あざの大きさ、場所(皮膚の厚さに関係する)、色の濃さによってレーザーによる治療回数に違いがありますが、治療を繰り返すことではっきりとした効果が期待できます。レーザー治療を繰り返しても薄く赤あざが残ってしまうことがあります

アフターケア

レーザー治療から約1週間くらいは、患部に軟膏を塗布して保護テープを貼ります。これにより皮膚の再生が高まります。

レーザー治療回数の目安

レーザー照射は3~5回行うのが目安です。

乳幼児期のレーザー治療のメリット

  • 乳幼児期では成人と比較して皮膚が薄く、レーザー光が病変部に届きやすいため、レーザー治療による効果が得られやすいです。
  • 乳幼児期の血管はまだ未熟なため、レーザーによる血管腫への効果が得られやすい利点があります。
  • 皮膚面積も成人期よりも狭い範囲であるため、治療回数も少なくて済み、治療費の負担が抑制されます。

子供に対するレーザー治療

レーザー照射は、照射回数が少なければ麻酔なしでも耐えられる痛みですが、小児の場合はレーザー時の痛みや恐怖を和らげるために、麻酔をしたほうが無難です。子供はレーザーの痛みや恐怖から泣き出したり、暴れたりして治療が困難になることがあるためです。また、広範囲にわたる赤あざや、目元のデリケートな部位に存在するアザの場合は、安全性と確実性を考慮して全身麻酔のほうが適しているケースもあります。ある程度、年齢を重ねてからレーザー治療を行うというのも一つの選択肢です。