【画像】フラクセルがニキビ跡クレーター治療に効果がある理由[副作用やリスク]

フラクセルレーザー フラクセル(Fraxel)とは、スキンリプレイスメント(皮膚の入れ替え)やコラーゲン増生を促す治療で、「フラクショナルレーザー」といわれるレーザー治療器の一つです。

フラクショナルレーザーとは、皮膚にレーザーを照射して、意図的にダメージを与え、その肌ダメージを治すために放出される成長因子(細胞増殖因子:グロースファクター)によって新しい皮膚との入れ替えやコラーゲン増生の促進を目的としたレーザー機器をいいます。フラクショナルレーザーによる美容治療は自己治癒力を利用した方法だといえます。

フラクセルは現在まで改良が重ねられ、複数の機種がリリースされていますが、どの機種においてもニキビ跡の凹みに有効です。

ニキビによってクレーター状のデコボコが発生する原因は?

にきび跡のクレーター ニキビは塞がった毛穴の中で炎症ニキビの原因となるアクネ菌が増殖し、白血球(好中球)がヒドロキシラジカルなどの強力な活性酸素を発生させてアクネ菌を攻撃することで最終的にニキビの炎症が治まります。

この免疫システムが働くおかげでニキビが自然に治っていくのですが、白血球(好中球)が発生させるヒドロキシラジカルなどの活性酸素が肌に強いダメージを与えてしまうことで皮膚が破壊され、真皮のコラーゲンなどが萎縮して瘢痕化してしまうとニキビ跡のクレーター状の凹みとなってしまうことがあります。

反対に、ニキビによって破壊された皮膚を修復するために過剰に免疫が働いてコラーゲンが過剰増生され、肥厚性瘢痕(進行性のないケロイド)といわれる盛り上がった傷を形成してしまうこともあります。ニキビによる肥厚性瘢痕の形成はアレルギー素因が大きく影響していると考えられています。

ニキビ痕がクレーターになったり、肥厚性瘢痕になったりするのは免疫システムによる影響が大きいですが、これは遺伝や体質などが影響しているとされています。また、クレーターになりやすいのは肌質も関係し、皮膚が硬くゴワゴワしたような皮膚であるほどニキビ痕のへこみとなりやすい傾向があります。

フラクセルはどうしてニキビ痕に効果がある? 

フラクショナルレーザーの原理 フラクセルのレーザー光は、皮膚1平方cmあたりに1000~2000発照射することが可能で、真皮の上層から中層まで到達し、一定の間隔で皮膚に熱エネルギーを与えます。全体的にダメージを与えるのではなく、細かなレーザー熱エネルギーを間隔をあけて照射するため、表皮へのダメージが限られることがポイントです。

そして、熱ダメージを受けた皮膚がダメージを回復させるために成長因子(細胞増殖因子)が放出され、それによって肌の生まれ変わりが促進されます。

また、真皮のコラーゲンも大幅に増加します。ニキビによって硬く瘢痕化した組織の生まれ変わりを促して正常化し、さらにコラーゲンやエラスチンなどを増生させることができるため、ニキビ跡の皮膚の凹みを盛り上げて通常の皮膚と同様に平らに導くことができます。

また、ニキビ痕だけではなく、毛穴の開き、しわ、小じわ、傷跡などにもとても有効です。

フラクセルは、サーマクールなどのような真皮層のような皮膚の深部にまで熱エネルギーを与えてその反動でコラーゲン増生を促進させる方法とは違い、古い皮膚と新しい皮膚を入れ替える「肌の生まれ変わり」を促す治療です。

フラクショナルレーザーには2種類ある

フラクショナルレーザーには、主に「ノンアブレイティブタイプ」と「アブレイティブタイプ」との2種類があります。

Non-Ablativeタイプ(ノンアブレイティブ・フラクショナルレーザー)

単にレーザーの熱エネルギーによって皮膚にダメージを与えるフラクショナルレーザー治療をいいます。「フラクセル」や「アファーム」などの機種があります。

Ablativeタイプ(アブレイティブ・フラクショナルレーザー)

レーザーによって皮膚を深く削って穴をあけるようなフラクショナルレーザー治療をいいます。非常に皮膚に及ぼす作用が強く、ダウンタイムが長い反面、非常に高い効果を得られます。「CO2レーザー」を使用したものがそれに当たります。

アブレイティブ(Ablative)とは、「物質を削る」、「侵食する」などの意味があります。美容医療においては皮膚を削ったりする治療をいい、そういったレーザー使用した治療を「レーザーアブレーション治療」といったりします。

フラクセルの効果

フラクショナルレーザーによるニキビ跡治療
  • フラクセルによって目安として1回の治療で約10~20%ほどの皮膚の入れ替えを実現できるとされます。
  • 皮膚の入れ替え効果によるニキビ痕の皮膚のクレーター、凹み(凹瘢痕)、毛穴の開き、しわ、傷跡などの改善する。
  • ニキビの炎症によって破壊され硬くなったコラーゲンなどの組織も入れ替え、正常な皮膚を取り戻す。
  • 皮膚の入れ替えであるため、一度ニキビ跡の凹みが改善されたら再発することはない。
  • CO2フラクショナルレーザーと比較すると、フラクセルは皮膚を削るアブレーションタイプではないためダウンタイムが軽い。
  • CO2フラクショナルレーザーと比較して、皮膚深部への到達レベルが浅いため、深いクレーター状の凹みには思うような効果を得られない場合もあります。

適応する肌症状

  • ニキビ痕のクレーター、皮膚の凹み、皮膚のデコボコ。
  • しわ、小じわ、ちりめんじわ、たるみ。
  • 開いた毛穴、毛穴のたるみ、キメの乱れ。
  • しみ、くすみ、皮膚の黒ずみ、色素沈着。
  • 毛孔性苔癬、毛穴のブツブツ。
  • 肥厚性瘢痕(進行性のないケロイド状の傷跡)。
  • 妊娠線、肉割れ。
  • 傷跡、リストカット跡など。

施術内容と副作用や注意点

治療内容、施術の手順

Step1カウンセリングをして肌状態を診断します。
Step2施術前には洗顔・クレンジングによって肌の汚れを落とします。
Step3洗顔後は麻酔クリームで施術部位に表面麻酔をかけます。(約30~40分)
Step4麻酔を落とし、目を保護するアイシールド、ゴーグルなどを装着します。
Step5フラクセルを照射していく。
Step6照射後はアイスパックなどでほてった肌を冷やしてクールダウンさせます。
Step7化粧水で肌を整えて終了です。照射後は有効成分が皮膚に浸透しやすくなるため、ビタミンC誘導体、プラセンタ、成長因子などの美容パックが有効です。またイオン導入も効果的です。
Step8治療後はお化粧をして帰宅できる場合と、控えたほうが良い場合があります。

アフターケア

フラクショナルレーザー後の点状のカサブタの画像
  • 治療後から数時間、数日かけて皮膚が点状にザラザラとしたカサブタとなり、やや乾燥を感じます。自然に剥がれていきますので、無理にカサブタを剥がしたりしないようにしましょう。
  • 術後はしっかりと紫外線対策をしましょう。
  • 治療後は、普段よりもさらに化粧水などで保湿しましょう。肌の水分量が高くなることで肌の再生力が高くなります。
  • 治療後すぐにお化粧ができるとしている病院もありますが、治療後当日はできるだけお化粧は避けたほうが無難です。洗顔やクレンジングが肌への余計な刺激になります。
  • 治療後は肌が赤みを帯びます。顔全体を覆うようなマスクを持参しておくと良いと思います。また、生活や仕事に余裕がある時に行うのが理想です。

治療時間の目安

施術時間は麻酔が効くまで30~40分程度、フラクセルによるレーザー照射では10分程度が目安です。全体的には1時間程度かかります。

治療回数の目安

フラクセルの治療回数は、にきび跡の深い凹みの場合は月1回ペースで5回~10回程度、毛穴の開きには5回程度が目安です。 浅いニキビ跡の凹みの場合は2~3回の治療で良い場合もあります。クレーターの状態や患者の希望によって治療回数が異なります。

治療料金の目安

フラクセルの治療価格は、病院・クリニックによって異なりますが、部分的な治療で1回あたり3~5万円程度が目安です。治療範囲によって金額も変わってきます。

フラクセルの副作用と注意点

  • フラクセル施術後から赤みが続いても、数日ほど経過すれば赤みは治まります。
  • 個人差がありますが、多くの場合は麻酔をしていても照射時に痛みを感じます。
  • 慢性湿疹、肌荒れ、アトピー性皮膚炎、強い日焼け、すり傷、切り傷、ケロイド体質、糖尿病、免疫障害などの症状がある場合、治療を受けられないこともあります。皮膚の状態を診断して医師の判断によります。
  • 妊娠期には基本的に治療は受けられません。妊娠中では女性ホルモンのバランスが崩れるため肌トラブルが起きやすくなります。