毛の構造と体毛・髪の毛が作られる仕組み

体毛 毛の成分構造は、タンパク質80~85%、水分10~15% 脂質2~5%、メラニン色素3%ほどだといわれています。

髪の毛のタンパク質のほとんどは「ケラチン」というたんぱく質で構成されています。ケラチンは皮膚にも存在するたんぱく質です。

その体毛は、どのような構造をしてどのようなサイクルで生まれ変わっているのでしょうか。今回は毛の構造と毛が作られる仕組みを解説します。

毛の構造

体毛は外側から「キューティクル(毛小皮)」、「コルテックス(毛皮質)」、「メデュラ(毛髄質)」の3層構造で成り立っています。それらは以下のような性質を持っています。

キューティクル(毛小皮)

毛の構造 キューティクル(毛小皮)とは、毛の外部をウロコ状に保護している部分です。毛を包んだような状態で存在します。キューティクルは毛の10~20%ほどの割合を占めます。

ヘアカラー、ブリーチ、パーマ、ドライヤーなどを頻繁に行うと、キューティクルが乱れて剥がれたりすることがあります。

よく「キューティクルが傷む」というような言い方をしますが、毛を保護するキューティクルが乱れると、髪の毛のツヤが失われて、潤いのないパサパサな髪の毛になってしまいます。

リンスやトリートメント、ヘアパックなどはこのキューティクルを補修する成分が含まれています。

コルテックス(毛皮質)

コルテックス(毛皮質)とは、毛の全体の80%を占める最もボリュームがある部分です。線維を束ねたような構造で、線維の間にメラニン色素や水分、気泡などを含んでいます。

コルテックスに存在するメラニン色素は、多ければ黒髪、メラニンが少なければ金髪、といった具合に髪の毛の色を決定づけています。日本人は髪の毛のメラニンが多いため黒髪がほとんどです。

欧米人は髪の毛・体毛のメラニンが少ないため、金髪色をしていたりします。人種別では、黒人>東洋人(日本人)>白人の順にメラニンが多いとされます。

メデュラ(毛髄質)

メデュラ(毛髄質)は毛の中心部に存在します。メデュラには毛の太さによって違いがあり、一般に太い毛はメデュラが太く、反対に細い毛では毛髄質も細いといった特徴があります。

また、特に細い髪や産毛などの髪質によってはメデュラが存在しない場合もあります。男性型の薄毛(AGA)が進行した細い髪の毛においてもメデュラがないことが多いです。

毛と皮膚の構造の仕組み

毛幹

皮膚の構造と毛の仕組みのイメージ画像 毛幹は、皮膚表面に現れている毛の部分をいいます。

毛根

毛根は毛包にある毛の部分をいいます。

毛包

毛包は、その名の通り毛を包んでいる部分です。

皮脂腺

皮脂腺は、皮脂を分泌する腺です。皮脂腺細胞が皮脂を作り出し、自ら崩壊することで皮膚表面へと皮脂を分泌しています。皮脂腺は毛包とつながっています。

毛球

毛球は、毛の根本のふくらんだ部分をいいます。毛球部には毛乳頭や毛母細胞が存在し、ここで毛が作られて成長していきます。発毛力が弱くなると、この毛球部も小さくなっていきます。

毛乳頭

毛乳頭は、毛細血管から栄養素や酸素を取り込んで毛母細胞へ届ける器官です。

毛母細胞

毛母細胞は、毛乳頭から栄養を受け取って細胞分裂・分化を繰り返すことで毛を作り出します。この毛母細胞の働きが活発であれば、丈夫な毛を作り出すことができますが、一方、老化などの影響によって毛母細胞が衰えると、毛が細くなったり、抜けやすくなったりします。

体毛・髪の毛の特徴

髪の毛の本数

シャンプーで髪の毛を洗う画像 日本人の髪の毛の本数は約10万本といわれています。欧米人になると約15万本ほどだといわれています。

髪の毛の太さ

日本人の髪の毛の太さは平均0.8mmです。一般に男性のほうが女性よりも太い毛をしています。これは男性ホルモン(テストステロン)が毛を太くする働きがある影響によるものです。

一方、テストステロンが変化したジヒドロテストステロンという男性ホルモンが増加すると男性型脱毛症(AGA)を引き起こし、毛が細くなっていきます。

なお、欧米人では平均0.6mmほどだといわれています。欧米人は日本人よりも毛の本数が多い一方で毛髪の太さが細く、柔らかい髪質をしています。

毛の潤い・水分量

髪の毛の水分量は男性よりも女性のほうが多いのが一般的です。女性のほうが髪の毛の水分量が高い原因は女性ホルモン(エストロゲン)による影響が大きいとされます。ところが、女性ホルモンが減少する閉経後には女性でも髪の毛に潤いがなくなって、しなやかさが失われてきます。

髪の毛が1日に抜ける量

髪の毛は1日あたり50本から100本ほど自然に抜けるといわれています。また抜け毛には季節性があり、春から夏にかけては髪の毛は抜けにくく、秋になると抜け毛が増加するようになります。秋の抜け毛は150本ほどになるといわれています。

髪の毛の寿命

髪の毛はヘアサイクルによってある程度は寿命が決まっています。一般に男性の髪の毛の寿命は3~5年、女性の髪の毛の寿命が4~7年ほどだといわれています。

髪の毛の成長スピード

髪の毛は1日あたり0.3~0.4ミリほど、1ヶ月あたりでは1cmから1.2cmほど伸びるといわれています。また、ワキ毛などは髪の毛よりも早いスピードで伸び、1日あたりでは0.4~0.5ミリほど伸びるといいます。

他にも、男性のヒゲなどにおいても髪の毛よりも早いスピードで生えます。