思春期ニキビの原因と治し方。効果的な塗り薬や洗顔のポイント

額の赤ニキビの画像 小学生の高学年ごろから高校生くらいにかけて、身体が急速に成長する第二次性徴がはじまります。一般にその時期は「思春期」といわれ、男女ともに性ホルモンの分泌が活発になり、それと共に大人の身体へと成長していきます。

その思春期は、新陳代謝が活発になることや男性ホルモンや女性ホルモンの分泌が活発になることで肌質が脂っぽくなり、ニキビができやすくなります。

思春期にたくさんできたニキビが跡になって一生悩んでしまうケースも少なくないです。今回は、そんな思春期ニキビの原因と、跡を残さない治し方をご紹介します。

思春期ニキビの原因とは?

思春期に増加する性ホルモン

年代別、男性ホルモンの量 思春期には男女ともに性ホルモンの分泌が活発になり、それぞれの身体に大きな変化をもたらします。

男性の場合は、男性ホルモンの分泌が活発になって筋肉や性器が発達します。そして、女性の場合は、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)という2つの女性ホルモンの分泌が活発になって子供を産める身体へと発達し、それと共に月経(生理)という現象が現れるようになります。

男性ホルモンは皮脂分泌を促す

年齢別の皮脂量の変化グラフ 男性の場合、思春期に入ると男性ホルモンの分泌が活発になります。その男性ホルモンによって男性らしい身体へと発達していくのですが、一方で、肌においては皮脂腺に作用して皮脂を促す作用があります。

男性ホルモンの働きにより、男性は女性よりも皮脂が多くて肌が脂っぽくなり、ニキビができやすくなります。何度洗顔しても脂浮きが目立って顔のテカリをまねくようになります。

また、女性においても思春期には男性ホルモンの分泌が増加します。女性は男性の10%ほどの男性ホルモンが分泌されており、男性と同様に思春期になると男性ホルモンの分泌が増加して皮脂分泌を促します。

女性ホルモンの変化で肌質も変化

女性の場合は、思春期から女性ホルモンの分泌が劇的に増加します。その女性ホルモンには、生理後7~10日間に増加するエストロゲンと、生理前2週間に増加するプロゲステロンの2種類があり、その2種類の女性ホルモンの変化によって肌質も大きく変化することがあります。

生理周期による女性ホルモンの変化

生理後は肌が乾燥し、生理前は肌が脂っぽくなる

生理後7~10日間に増加するエストロゲンは排卵を促す女性ホルモンです。そのエストロゲンは肌においては皮脂分泌を抑制してキメを整える働きがあります。人によってはエストロゲンが増える生理後に肌の乾燥を感じることもあります。また、エストロゲンはコラーゲンなどの合成も促します。

一方、生理前2週間に増加するプロゲステロンは皮脂分泌を促す作用があると考えられています。そのため、生理前にはプロゲステロンの影響で皮脂が増えてニキビができやすくなることがあります。

なぜ皮脂が増えるとニキビができるのか?

皮脂が増えるとニキビができる可能性が高くなります。その理由は皮脂量に比例して皮脂中に含まれる遊離脂肪酸による刺激性も大きくなるためです。

皮脂が増えるとアクネ菌などの皮膚常在菌が皮脂を分解して遊離脂肪酸を産生しますが、その遊離脂肪酸は刺激性があり、ターンオーバーを進行させて毛穴をふさがりやすくします。その結果、毛穴がつまってニキビができてしまうのです。皮脂が増えるほど遊離脂肪酸も多くなるため、ニキビができやすくなるのです。

思春期のニキビ跡のシミは治りやすい

思春期にはニキビができやすい一方で、新陳代謝が活発であるため、にきび跡の赤みやモヤモヤしたシミは早くキレイに治りやすい傾向があります。ところが、日焼けやニキビを無理に潰すといった間違った対処によって、ニキビ跡のシミが悪化したり、場合によってはクレーター状の凹んだニキビ痕を起こすこともあります。

思春期ニキビはTゾーンや頬にできやすい

Tゾーンのニキビの画像 思春期ニキビは、特に額、眉間、小鼻といったTゾーンや、頬などの皮脂分泌が多い部分に発生しやすいのが特徴です。大人ニキビになると顔のUゾーン(フェイスライン)といった顔の下半分に発生しやすいですが、思春期ニキビは顔の上部に発生しやすい傾向があります。

思春期にきび対策と予防法

思春期のニキビケアは洗顔が基本

洗顔をする画像 皮脂分泌が多い思春期には洗顔が最も重要になります。皮脂は時間の経過とともに酸化が進行して刺激性が強くなり、それによって毛穴がふさがってニキビが発生するため、皮脂が酸化する前に洗顔をして皮脂を落とさなければいけません。

脱脂力が強い洗顔料はNG

洗顔は、いくら脂性肌でも脱脂力が強い洗顔料は避けたほうが良いでしょう。洗浄力の強い洗顔フォームは、肌の潤いを奪ってターンオーバーを乱してしまう可能性があります。また、脱脂力が強い洗顔料は肌を一時的に乾燥させて皮脂分泌を促すことになり、かえってニキビができやすくなることがあります。

優しく洗うのが基本

豊富な泡 洗顔はたくさんのキメ細かい泡を作って優しく洗い上げるのが基本です。たくさんの泡をクッションのように利用して肌をこすらないように洗いましょう。洗顔時に、皮脂汚れを落とそうとしてゴシゴシ洗いをしたりすると、かえって皮脂が増えて毛穴がつまったり、にきびを悪化させる原因となります。

キメ細かい泡は、一度簡単に手を洗っておくと作りやすくなります。また、ドラッグストアや通販などで売っている「泡立てネット」を使用すると簡単に泡を作れます。
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思春期の理想的な洗顔回数

思春期の1日の理想的な洗顔回数は2~4回が目安です。朝と夜は必ず洗顔し、肌の状態を見ながらさらに洗顔回数を増やしたりしましょう。皮脂や汗が多くなる夏場は3~4回の洗顔が理想です。

お化粧は控える

思春期のような多感な時期は、ニキビが気になってお化粧で隠したりする人も多いと思いますが、お化粧がかえってニキビを悪化させる原因になることがあります。お化粧は毛穴を詰まらせてしまうため、皮脂が多い時期は控えたほうが無難です。

紫外線には注意

皮膚の構造と真皮に落ちたシミ色素沈着 思春期は通学や部活動などで紫外線を浴びることも多いと思いますが、ニキビがある時に強い紫外線を浴びると、ニキビ跡の色素沈着(しみ)が酷くなってしまうことがあります。場合によってはレーザー治療を受けなければ消えない状態になってしまうこともあります。

ニキビの炎症によって基底膜という表皮と真皮の間に存在する組織の構造が破壊されるのですが、それからさらに紫外線ダメージが加わると、表皮でたくさん作られたメラニン色素が真皮に落ち込んでしまうようになります。

真皮に入り込んだメラニンはメラノファージという細胞が処理しますが、メラノファージは数が少ないのと活動性が低いことなどから、薄くなるまで年単位の時間がかかることもあります。

ニキビが強く腫れている時には、肌への負担が少ないオイルフリーでSPF20くらいの日焼け止めを使ってUVケアをしましょう。そうすればニキビ跡のモヤモヤしたシミの発生を予防することができるはずです。

思春期ニキビには塗り薬が効く

市販のニキビ治療薬

ビフナイト 思春期ニキビは市販のニキビ治療薬で十分効果が期待できます。市販薬には、オロナイン、クレアラシル、ビフナイト、ペアアクネクリーム、ピンプリット、アクネスなどのニキビケア商品があります。それらは殺菌作用と角質柔軟作用があり、炎症したニキビの治りを早くします。

炎症ニキビが多発したら皮膚科へ

皮膚科で処方される塗り薬 思春期に炎症したニキビが多発した場合は、自己判断でケアしていたりするとニキビが化膿してしまうことがあります。ニキビが悪化すると精神的なストレスにもつながってしまう悪循環になる可能性があるため、早期に皮膚科医のもとで治療をしてもらうと良いと思います。皮膚科では主に以下のような塗り薬が処方されます。

  • ベピオゲル・・・過酸化ベンゾイルを主成分としたニキビ治療薬です。酸素を発生させることでアクネ菌を殺菌します。(アクネ菌は酸素を嫌う性質があります)。思春期ニキビに良く処方されますが、肌が弱い人には刺激性が強いかもしれません。赤みやヒリヒリ感が現れることもあります。
  • ダラシンTゲル・・・クリンダマイシンという抗生物質を主成分とした治療薬です。アクネ菌を死滅させてニキビの腫れを治します。
  • デュアック配合ゲル・・・過酸化ベンゾイルとクリンダマイシンの2種類の成分を組み合わせた治療薬です。2種類の有効成分により相乗効果が期待できます。ニキビの炎症が強いときに使用されます。
  • アクアチムクリーム・・・ナジフロキサシンというキノロン系抗菌薬を主成分とした塗り薬です。副作用も少なく使いやすいメリットがあります。
  • ゼビアックスローション・・・オゼノキサシンを主成分としたキノロン系抗菌薬です。アクアチムよりも優れた殺菌作用が期待できます。
  • ディフェリンゲル・・・アダパレンを主成分としたニキビ治療薬です。ターンオーバーを抑制することで毛穴がふさがってニキビが悪化する現象を改善していきます。白ニキビや黒ニキビといった軽度の症状に使用されます。

悪化したら抗生物質の飲み薬

思春期は皮脂も多くてターンオーバーも活発なためニキビが腫れて化膿しやすい傾向があります。思春期に化膿ニキビが多発した場合は、抗生物質の内服治療が効果があります。

抗生物質ルリッド(ロキシスロマイシン)の画像 抗生物質により細菌を減少させてニキビ菌を消失させていきます。ニキビ治療には、ルリッド錠(一般名:ロキシスロマイシン)やミノマイシン(一般名:ミノサイクリン)などの抗生物質がよく処方されます。

ただし、ニキビ菌とは違う細菌まで抑制してしまうことや、長期使用によって薬剤耐性菌を出現させてしまう問題もあります。抗生物質は即効性がありますが、長く続きやすい思春期ニキビに対して長期的な使用は難しいケースもあります。

漢方薬でニキビ体質を改善

清上防風湯 思春期のニキビには漢方薬を使うことで劇的に改善していくことがあります。思春期のようなエネルギー代謝が活発な時期のニキビには清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)という漢方薬が効果的です。
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清上防風湯は、熱(エネルギー)を抑えて皮脂分泌や炎症をしずめ、ニキビができにくい体質へと導きます。抗生物質の長期使用が難しい場合は漢方薬を試してみて下さい。清上防風湯は通販などでも購入できますが、皮膚科などでも処方してもらうことができます。体質改善のために3ヶ月くらいは続けてみて下さい。