ストレスがニキビの原因になる仕組み。治し方と効く薬、ストレス解消法まとめ

女性の肌の悩みの画像 ストレスやイライラが慢性的なニキビ肌荒れの原因になることがあります。特に成人してからできる大人ニキビの原因はストレスが影響していることが多いといわれます。

ストレスは、性ホルモンの分泌を乱したり、肌の新陳代謝や炎症反応を悪化させたりする要因となるので、美肌のためにはストレスを溜めないようにしなければいけません。

今回は、ストレスがニキビの発生原因となる仕組みと、効果的な治療薬、ストレスを軽減する方法をご紹介します。

ストレスとニキビ肌荒れの関係

ストレスはホルモンバランスを乱す原因

言い争うストレス写真 ストレスやイライラを感じると、副腎皮質ホルモンというストレスに対処するホルモンが分泌され、それと同時に男性ホルモンも分泌されます。これは男女ともに引き起こされる現象です。

男性ホルモンは皮脂腺に作用して皮脂分泌を促す働きや、角質を厚くする働きがあり、ニキビや毛穴つまりを引き起こしやすくなる原因とされます。

そのため、ストレスが慢性化すると皮脂量が多くなったり、肌のターンオーバーが乱れたりするようになり、その結果、ニキビも慢性化して治りにくくなるのです。

なお、ストレスには様々なタイプがありますが、落ち込み型のストレスよりも、イライラ型のストレスのほうが男性ホルモンの分泌が活発になります。

ストレスによってサブスタンスPが発生する

サブスタンスPが皮脂を増加させるイメージ画像 ストレスやイライラを感じると、交感神経(自律神経の一つ)が活発になります。

それと共に交感神経節からサブスタンスPという伝達物質が発生し、皮脂腺に作用して皮脂分泌を促すようになります。それによってニキビができやすくなることがあります。

また、サブスタンスPは炎症性サイトカインを発生させてニキビの原因となる角化異常(ターンオーバーの乱れ)や、炎症反応を悪化させる原因にもなります。

他にも、サブスタンスPはヒスタミンの放出を促して、皮膚のかゆみをもたらす作用もあります。ストレスでニキビがかゆくなったり、アトピーが悪化したりするのはサブスタンスPが関係しているようです。

皮脂中のスクワレン過酸化物が発生しやすい

Tゾーンのニキビの画像 皮脂中にはスクワレンという非常に酸化しやすい油脂成分が約10%ほど含まれています。そのスクワレンは、ストレスの影響で酸化が進行しやすくなることが明らかになっています。

スクワレン過酸化脂質は皮膚に対して炎症を誘発したり、連鎖的に他の皮脂中成分の酸化を促すように働きます。

そして、時間の経過と共に皮脂が酸化してくると、しだいに肌への刺激性が大きくなっていき、毛包壁に刺激を与えて毛穴を詰まらせ、ニキビの原因になる可能性があります。

また、酸化した皮脂が皮膚の炎症を誘発することでメラノサイト(メラニン色素を作る細胞)を活性化し、毛穴のシミ・黒ずみが目立ってくるようになることもあります。(これは長期的に起こる現象です)

女性の場合はストレスによって生理が乱れる

にきびに悩む女性の画像 女性は生理周期によってエストロゲンとプロゲステロンの2種類の女性ホルモンのバランスが変化しています。

ところが、ストレスやイライラが続くと女性ホルモンのバランスが悪化してしまい、生理不順を起こしたりすることがあります。

特にエストロゲンは女性を美しい身体へと導く働きがあるため、ストレスによってそれが不足するとニキビ肌荒れを引き起こし、肌老化を進行させる要因となってしまいます。

ストレスによるターンオーバーの乱れ

ストレスを受けると角質層の潤いが減少してターンオーバーが乱れることがわかっています。皮膚が硬く厚くなり、しだいに毛穴がふさがりやすくなってニキビが増えるようになります。

また、ストレスが慢性的になると、身体のあらゆる生理機能が低下して新陳代謝が低下していきます。肌においてもニキビ跡のシミや赤みが治りにくくなる可能性があります。

ストレスが原因で背中ニキビが悪化する?

意外と多くの人が悩む背中や胸のニキビ。そういった顔以外のニキビにおいてもストレスが関係していることがあります。

ニキビ治療薬いろいろ

市販のにきび塗り薬

オロナインH軟膏の画像 ストレスが原因のニキビでも一般的な市販薬で十分な効果が期待できます。

市販薬では、オロナイン、ピンプリット、クレアラシル、アクネス、ビフナイトなどが有名です。どのお薬においても殺菌作用と角質を柔らかくする成分が配合され、それによって通常よりも早くニキビを治していきます。

皮膚科で処方される塗り薬

女性看護師の画像 ストレスニキビは悪化して治りにくいケースが多いです。ニキビができることがストレスとなり、さらにそのストレスによってニキビが慢性化してしまうといった悪循環に陥るケースも少なくありません。

ニキビによって精神的な悪循環に陥らないために、悪化した場合は皮膚科で治療することをおすすめします。治療とともに肌の悩みをお医者さんに相談することで気持ちも楽になるはずです。

皮膚科では以下のような塗り薬が処方されます。

ディフェリンゲル

ディフェリンゲル(アダパレン)の画像 ディフェリンゲルは、アダパレンを主成分としたニキビ治療薬です。このお薬は皮膚科のニキビ治療のスタンダードな塗り薬として認識されています。

殺菌作用はありませんが、ターンオーバーを抑制することで毛穴が塞がってしまう現象を抑えます。ストレスが慢性化している場合、皮膚が厚くなって毛穴がつまりやすくなる傾向がありますが、そういった角質肥厚を抑制する働きがあるのです。

そして、ディフェリンゲルは主に白にきびや黒にきび、軽い赤ニキビなどに使用されます。薬が効いてくると赤みやヒリヒリ感が現れることがほとんどですが、それは薬の効果が現れている証拠なので極端に悪化しなければ使い続けて大丈夫です。

なお、このお薬は殺菌作用はないので他のお薬(例えばベピオゲルや抗生物質など)と組み合わせて処方されることも多いです。

ベピオゲル

ベピオゲルの画像 ベピオゲルは、過酸化ベンゾイルを主成分としたニキビ殺菌薬です。ディフェリンゲルと同時に標準的なニキビ治療薬として認識されています。

このお薬は、ニキビ菌が嫌う酸素を発生させることで殺菌的に作用し、ニキビを治していきます。顔のニキビだけではなく背中や胸のニキビにも使うことができます。

ただし、刺激性が強い欠点があり、赤みやヒリヒリ、かゆみといった副作用の発現率は約40%と報告されています。ストレスでバリア機能が低下している人は刺激が現われやすいかもしれません。

エピデュオゲル

エピデュオゲルの画像 エピデュオゲルは、アダパレン(ディフェリンゲルの主成分)と過酸化ベンゾイル(ベピオゲルの主成分)の2種類の有効成分が含まれた塗り薬です。炎症性ニキビに対して世界で最も使用される薬とされています。

ニキビ治療によく使用される2種類の成分を組み合わせることで非常に高い効果が得られます。ストレスニキビにも効きます。

ただし、副作用が現れやすい成分どうしを組み合わせているので、刺激性が強いのが難点です。使用初期段階でヒリヒリ、赤み、かゆみ、乾燥などが高確率で現われます。

デュアック配合ゲル

デュアック配合ゲルの画像 デュアック配合ゲルは、過酸化ベンゾイルとクリンダマイシンの2種類の有効成分を配合したお薬です。

2種類の有効成分によって相乗効果をもたらします。ストレスで治りにくくなった赤ニキビ、化膿ニキビにも有効です。

イオウカンフルローション

イオウカンフルローションの画像 イオウカンフルローションは、硫黄(イオウ)とカンフル剤を組み合わせた古くからあるニキビ治療薬です。

イオウには殺菌作用と角質剥離作用、カンフルには消炎作用があり、それぞれの効果によってニキビの腫れを治していきます。

原因菌が耐性をもつようなことがないので、ストレスが原因の長引くニキビにも使い続けることができます。ただし、乾燥肌の人には刺激が強い欠点があります。

ダラシンTゲル

ダラシンTゲルとローションの画像 ダラシンTゲルは、クリンダマイシンというリンコマイシン系抗生物質を主成分としたニキビ治療薬です。ゲルタイプとローションタイプの2種類あります。

抗生物質であるため、使い続けると菌が耐性を獲得して効きづらくなる欠点があります。そのため、ベピオゲルやディフェリンゲルなどが肌に合わないような人に適しています。

アクアチムクリーム

アクアチムクリーム、軟膏、ローションの画像 アクアチムクリームは、ナジフロキサシンというニューキノロン系の抗菌薬を主成分とした塗り薬です。

このお薬の長所は、赤みやヒリヒリ感といった刺激性が極めて低いことです。ほとんどの人が副作用を起こすことなく使えます。ストレスで弱った肌に対してもリスクは低いです。

クリームタイプ、ローションタイプ、軟膏タイプの3種類があります。普通肌にはアクアチムクリーム、オイリー肌(脂性肌)にはアクアチムローション、乾燥肌にはアクアチム軟膏が理想です。

ゼビアックスローション

ゼビアックスローションの画像 ゼビアックスローションは、オゼノキサシンというニューキノロン系の抗菌薬を主成分とした塗り薬です。

1日1回の使用でOKで、例えば夜だけの使用でも十分な効果があるとされます。そして、アクアチムと同じように刺激性が少ないメリットがあります。ストレス肌でも使いやすいです。

重症化したストレスニキビには抗生物質の内服

抗生物質ファロム(ファロペネム)の画像 ストレスによってニキビが治りにくくて、さらに化膿したニキビがたくさんある場合は、抗生物質の内服が効果的なケースがあります。

抗生物質の内服薬は、全身的な薬剤耐性や副作用の問題があり、安易に処方されるものではありませんが、ニキビができることそのものがストレスとなって悪循環に陥っている場合は、抗生物質を服用した積極的な治療をしたほうが良いかもしれません。

ニキビ治療に処方される抗生物質には、ルリッド錠(ロキシスロマイシン)、ミノマイシン(ミノサイクリン)、ファロム(ファロペネム)などがあります。

漢方薬がニキビ改善に効くケースも多い

漢方薬の画像 ストレスによるしつこいニキビには、漢方薬で改善に向かうことも多いです。

漢方には、化膿を抑える働きや、熱をとって腫れをとる消炎作用などを有するものがあり、それを服用することでじょじょにニキビができにくくなる「肌質改善」が期待できます。

ニキビ治療における漢方薬は、抗生物質の内服治療のように、ほとんどの人に高いレベルの効果をもたらすわけではないですが、抗生物質による耐性菌に不安がある人、どんな治療をしても治らなかったという人などは一度試してみてください。

なお、漢方薬は皮膚科で保険適用で処方してもらうことができます。また、ドラッグストアなどの店頭、そしてAmazonなどの通販でも購入できます。

以下はニキビに効く漢方の種類です。

十味敗毒湯

十味敗毒湯(漢方薬)の画像 十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)は、熱発散、消炎作用、排膿作用などがある10種類の生薬で構成され、ニキビ治療においてよく処方される漢方薬です。

この漢方薬は体力は中程度レベルの人に適しているとされますが、ニキビ体質で化膿体質の人であれば適応します。ストレスが原因でニキビ体質になっている場合にも有効です。

清上防風湯

清上防風湯(漢方薬)の画像 清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)は、消炎、化膿予防などの効能がある12種類の生薬で構成される漢方薬です。余分な熱を冷まして炎症体質を改善します。

体力が高めの人に適した漢方薬で、若年層のようなエネルギーが活発な人に理想的な漢方薬です。

落ち込み型のストレスでパワーが低下している状態よりも、イライラ型で気が静まらないような慢性ニキビに効きます。また、背中ニキビが悪化している人にも効果的です。

荊芥連翹湯

荊芥連翹湯(漢方薬)の画像 荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)は、消炎作用、化膿防止作用、血流促進作用などがある17種類の生薬をバランス良く配合した漢方薬です。

体力が中程度くらいで、ストレスで血行が悪化している人、ニキビが炎症しやすい体質の人に適しています。

ストレスを上手に発散するには?

適度な運動がストレス発散に効果的

運動のイラスト ストレス解消には適度の運動が最も効果があります。ストレスは脳に対してマイナスの負担がかかるため、身体を動かすことで脳のリフレッシュにつながり、精神的な安定をもたらすことができます。

実際に運動をすることでストレスホルモンを大きく減少させる効果があることがわかっています。

また、運動によって肉体的な疲労を起こすことで睡眠の質が高まり、成長ホルモンの分泌が高くなります。

他にも、運動そのものが血流を改善しますので、ストレスで悪化した新陳代謝を整えてニキビ跡の治りも良くしてくれるはずです。

ストレス解消に効く運動は、軽く汗をかけるような運動が効果的です。汗をかくことで爽快感がうまれ、大きくストレスが軽減するといいます。そのため、散歩程度の運動ではなく、スピードを上げたウォーキングや軽いジョギングなどが理想です。

セロトニンを増やすようにする

朝日を浴びる画像 ストレスが続くとセロトニンという神経伝達物質が減少することがわかっています。セロトニンは精神状態を正常に保つ働きがある物質で、不足すると気分の落ち込みがひどくなり、気力低下や睡眠障害をまねくことがあります。

セロトニンを増やすには以下の方法があります。

  • セロトニンは日中に光を浴びるほどたくさん合成されるため、窓越しでもよいのでできるだけ自然な光を浴びるようにして下さい。
  • 一定のリズム運動をすることでもセロトニンの合成は高まります。例えば、音楽を聴きながらウォーキングやダンスをすることでセロトニンは活発になります。
  • セロトニンは、トリプトファンという必須アミノ酸から作られるので、タンパク質が不足しないような食生活をこころがけて下さい。

おしゃべりがストレス解消になる

おしゃべりをすることでストレスが大きく軽減することがわかっています。1~2時間ほどの会話で十分だそうです。また、大きな声を出すことでもストレスが減るようです。カラオケなどもストレス解消法の一つです。

音楽を聴く

音楽はストレス発散につながります。特に音楽を聴きながらウォーキングなどの有酸素運動を行うことで、劇的にリフレッシュできるといわれます。

入浴がストレス解消になる

お風呂 お風呂に入ることでストレスが低下します。肩までゆっくりと湯船につかることでリラックス効果を得られ、気分もリフレッシュされて精神の安定をもたらします。

また、お風呂に入って一度体温を上げることで、その後の睡眠を促すことにもつながります。

睡眠障害はニキビ跡が治りにくくなる原因

睡眠 ストレスによって睡眠の質が悪化すると成長ホルモンの分泌が低下し、それがニキビ跡の悪化につながることがあります。

睡眠を促すにはメラトニンというホルモンの分泌を増やすと効果的です。メラトニンは睡眠を促すホルモンで、深い眠りを促して成長ホルモンの分泌を促す働きがあります。

そのメラトニンは起床して朝日(光)を浴びてがら14~16時間ほどで分泌が高くなるといった特徴があります。そして、日中にたくさんの光を浴びるほど夜になると分泌量が高くなり、また、就寝前には光を落とすことで分泌量が高くなるといった特徴があります。

そのため、起床してからすぐカーテンを開けて朝日をたくさん浴び、日中もできるだけ明るいところで生活し、さらに寝る前には照明を落として間接照明などの薄暗い環境にしてみましょう。

これだけで劇的に睡眠が改善され、成長ホルモンの分泌が増加します。精神的な悩みを抱えると寝つきが悪くなったりするものですが、ストレスがある時こそできる限り睡眠を改善するようにこころがけて下さい。

不眠にはアロマオイルを活用する

ストレスで眠れない場合は、アロマオイル(精油)を利用してもいいと思います。アロマオイルの香りが直接脳に作用して自律神経に働きかけ、素早く精神的な安定をもたらし、睡眠の質を高めてくれます。

不安に効果的なアロマオイルはマジョラム・スイートやラベンダーなどがあります。それらは、副交感神経を活発にして精神を安定させる作用があり、就寝前に使用すれば深い眠りをもたらしてくれます。
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鏡を見て悩まないようにして下さい!

鼻の悩みの画像 にきびを気にしすぎて鏡を見て悩んでいると、実際にニキビが治りにくくなってしまうことがあるようです。

ニキビに悩むことそのものがストレスとなって悪循環につながってしまうことがあるので、できるだけ鏡を見ないようにして下さい。鏡を見るのは治療薬を塗るときだけにしましょう。