美白効果がある抗酸化食品一覧「シミ・肝斑・肌老化」に効く食べ物

シミやそばかすの正体であるメラニン色素は、基底層内メラノサイトにあるチロシナーゼ酵素が活性化することで生成されます。

そのチロシナーゼ酵素は活性酸素によって働きが活発になるので、抗酸化食品を摂取して活性酸素による影響を抑制すればメラニンの生成を減少させて美白効果が高まると考えられています。

また、活性酸素は細胞や血管を傷つけて老化の原因となるものです。鉄が錆びたり、油が劣化して変色したりするのも酸化が原因であり、活性酸素も同様に物質を強く酸化させて変質させる作用をもちます。

人間が酸素を吸って呼吸をするだけでも活性酸素は生まれ続けており、生きている限り必ず発生するものですが、抗酸化食品を上手に摂取して活性酸素をできるだけ抑制することで肌老化の進行を遅らせることができると考えられます。

抗酸化作用がある食品・食べ物

葡萄(ブドウ)

ブドウの画像 ブドウの皮やブドウ種子には、「アントシアニン」「プロアントシアニジン」「レスベラトロール」などのポリフェノールが豊富に含まれます。このうち、プロアントシアニジンは、高い抗酸化作用と毛細血管の血行を促進する働きがあり、抗酸化作用においてはビタミンCの約20倍、ビタミンEの約50倍もの抗酸化能力があるといわれています。

プロアントシアニジンを摂取すると、血行が促進されて、成分が皮膚にまで届き、メラニン色素ができにくい環境をつくります。改善が難しい肝斑の治療にも効果があることが筑波大学の研究で明らかになっています。

また、ブドウの果皮に多く含まれるレスベラトロールには、抗酸化作用、抗癌、抗炎症などがあり、老化防止効果の高いポリフェノールとして注目されています。ブドウのポリフェノールの多くは果皮に含まれるため、ブドウを食べる時は皮も含めて食べると有効です。

赤ワイン

赤ワインのポリフェノールの画像 赤ワインには「アントシアニン」「プロアントシアニジン」「レスベラトロール」などの様々なポリフェノールが豊富に含まれています。赤ワインは、ブドウの皮や種と一緒に果汁を絞り取って作られるため、ブドウと同じポリフェノールが含まれます。

白ワインはぶどうの皮や種を除いて作られますが、赤ワインは皮や種も一緒に絞り取って作られるため、ポリフェノールを意識する場合は赤ワインを摂取するほうが理想的です。ただし、赤ワインはお酒ですので、飲みすぎるとかえって健康に良くありません。

ブルーベリー、ビルベリー、カシス

ブルーベリーの画像 ブルーベリー、ビルベリー、カシスなどには「アントシアニン」というポリフェノールが含まれています。アントシアニンには、抗酸化作用や血行を促進させる働きがあり、特に相性が良いビタミンCとの相乗効果によって高い抗酸化作用を示します。

また、アントシアニンはロドプシンの再合成を活性化させて、眼精疲労、視力低下を予防・改善する働きがあります。また、毛細血管(末梢血管)の血行を促進させて、目の下のクマを改善し、疲れた印象を与えない明るい肌へと導きます。

バナナ

バナナの画像 バナナには、ベータカロテン、各種ビタミン、ミネラル、ポリフェノールなどを豊富に含みます。バナナはあらゆる食品の中でも抗酸化力が高い部類に入り、活性酸素を無毒化して血管や細胞の酸化を予防します。特にバナナの白い筋に強い抗酸化パワーを秘めています。

バナナの白い筋を取り除いて食べている人が多いですが、その部分に高い健康効果があるので、捨てずに食べるようにしましょう。

りんご

りんごの画像 リンゴには、カテキン、プロシア二ジン、エピカテキン、ケルセチン、クロロゲン酸などの色々なポリフェノールが豊富に含まれています。リンゴ1個(約250g)には約100~150mgのポリフェノールが含まれているといわれ、それを総称してリンゴポリフェノールとよぶこともあります。

リンゴポリフェノールには、抗酸化による美肌効果、老化防止、抗アレルギー、抗腫瘍、高血圧予防、コレステロール改善作用などがあります。特に皮の部分にポリフェノールが多く含まれるため、皮ごと食べるようにしましょう。

西瓜(すいか)

スイカの画像 スイカには、βカロテンやリコピンなどの抗酸化成分を豊富に含んでいます。ベータカロテンやリコピンはトマトにも多く含まれますが、スイカとトマトを可食部100gあたりで比較すると、どちらの成分もスイカの方がより多く含まれています。ベータカロテン量(スイカ830mg、トマト540mg)、リコピン量(スイカ3.2mg、トマト3.0mg)。

ベータカロテンの抗酸化力はビタミンEの約50倍、リコピンの抗酸化力はビタミンEの約100倍ほどだといわれます。

トマト、ミニトマト

トマトの画像 トマトには、「βカロテン」や「リコピン」などの抗酸化成分が豊富に含まれています。ベータカロテンやリコピンはカロテノイドの一種で、活性酸素による細胞や血管の損傷を抑制して老化を予防し、特に動脈硬化や脳梗塞などに効果が高いといわれます。

トマトは味においても苦みなどがなく癖がないため幅広い料理に使用できるのも長所の一つです。また、同じ量を食べるならトマトよりもミニトマトのほうが栄養素が高いです。

人参

ニンジンの画像 人参にはβカロテンが豊富に含まれており、緑黄色野菜の中でも特にベータカロテンの含有量が多いことで知られています。βカロテンは抗酸化物質としての働きや、体内でビタミンAに変換されて働くプロビタミンAとしての性質をもちます。

また、一般的なオレンジ色の人参にはポリフェノールはあまり含まれていませんが、黒人参という種類の人参では、アントシアニジンなどのポリフェノールを多く含んでいます。

ほうれんそう、小松菜、モロヘイヤ、春菊など

ほうれんそうの画像 ほうれんそう、小松菜、モロヘイヤ、春菊、チンゲンサイなどは抗酸化成分であるβカロテンが豊富に含まれています。また、これらの緑黄色野菜には様々なビタミン、ミネラル、食物繊維を含み、老化に負けない健康的な体へと導いてくれます。

鮭・サーモン

鮭・サーモンの画像 鮭にはアスタキサンチンという成分が含まれています。アスタキサンチンはカロテノイドの一種で、強力な抗酸化力があり、そのパワーはコエンザイムQ10の約150倍、ビタミンEの約500~1000倍にもなるといわれています。

強力な抗酸化力で紫外線やストレスで発生した活性酸素を消し去り、メラニンが作られにくい環境を作ってくれます。他にも、アスタキサンチンにはコラーゲン生成を促す効果もあり、若返り効果も期待できます。アスタキサンチンは脂溶性のため、油料理や油分・脂質が多い食品と一緒に摂取するのが理想です。

アスタキサンチンの優れた抗酸化作用を利用して化粧品などにも使用されています。

カレーライス、ウコン

ウコンの画像 カレーにはウコンが含まれており、ウコンには「クルクミン」というクルクミノイドに分類されるポリフェノールが含まれています。クルクミンは肝機能を高める作用があり、二日酔いを予防する成分として知られていますが、優れた抗酸化作用や抗炎症作用があり、活性酸素による過酸化脂質の発生や細胞の炎症を防止し、DNA傷害を予防します。また、脳の神経細胞を予防し、痴呆、アルツハイマーなどを予防する効果も注目されています。

クルクミンの抗炎症作用により、皮膚の炎症を防いでメラニン生成を促す情報伝達物質の放出を抑制し、しみ、色素沈着を予防します。

クルクミンは単体では吸収率が低いですが、大豆、大豆加工食品(納豆、豆腐、きな粉など)、卵に含まれるレシチンと一緒に摂取すると吸収が高まります。また、サプリメントを利用するのも一つの方法です。

緑茶(煎茶、抹茶などの日本茶)

緑茶の画像 緑茶などに豊富に含まれるカテキンには優れた抗酸化力があり、ビタミンEの約10倍もの抗酸化作用があるといわれます。

カテキンはポリフェノールの一種で、活性酸素による細胞や血管の損傷を防いで老化を防止し、他にも、抗菌作用、コレステロール低下、高血圧予防効果など様々な効能があります。ただし、カフェインを多く含むため、飲みすぎには注意しましょう。

蕎麦(そば)

ソバの画像 蕎麦(そば)にはルチンというビタミン様作用がある成分が含まれます。ルチンはフラボノイドの一種で、抗酸化作用をもち、他の抗酸化物質の酸化を抑制する働きがあります。

例えば、ビタミンCなどの抗酸化ビタミンは容易に酸化されやすい性質をもちますが、ルチンがあるとビタミンCの酸化が抑制されて、ビタミンCの効能をサポートしてくれます。また、ルチンには毛細血管を強化する働きがあり、若々しい血管を維持して脳出血、脳梗塞などを予防します。