卵がニキビ吹き出物の原因? 性ホルモンと卵の関係

卵の画像 にわとり、うずら、あひるなどの鳥類の卵は、たんぱく質や脂質、ビタミン、コレステロールなどの栄養素を豊富に含んでいます。卵というと生命が誕生する源になるもので、それだけ高い栄養価が含まれているのです。

そして、卵は性ホルモンの原料となるコレステロールを多く含むため、若々しさをサポートする働きがある一方で、卵の食べすぎによって性ホルモンの分泌が活発になってニキビ・吹き出物ができやすくなることがあります。

卵とニキビ肌荒れについて

鶏卵の栄養素(100gあたり)

世界的に消費量が多い鶏卵は以下のような栄養素が含まれます。(黄身と白身を含んだ全卵の100g当たりの栄養価です)。

エネルギーと三大栄養素
エネルギー(カロリー):162kcal、炭水化物:0.9g、たんぱく質:12.3g、脂質:11.2g

ビタミン
ビタミンA:150μg、ビタミンB1:0.06mg、ビタミンB2:0.43mg、ビタミンB6:0.07mg、ビタミンB12:0.71μg、ナイアシン:0.11mg、 パントテン酸:1.5mg、葉酸:34μg、ビオチン:18μg、ビタミンC:0mg、ビタミンD:1.8μg、ビタミンE:1.1mg

ミネラル
カルシウム:51mg、リン:180mg、マグネシウム:9.4mg、カリウム:112mg、ナトリウム:120mg、鉄:1.8mg、亜鉛:1.4mg 、銅:0.09mg

卵はコレステロールを豊富に含む

卵類は、コレステロールを豊富に含みます。コレステロールは主に以下のような働きがあります。

コレステロールの働き「役割」

  • 細胞の細胞膜の構成成分の一つ。
  • 男性ホルモン、女性ホルモン、副腎皮質ホルモンなどのステロイドホルモンの原料。
  • 消化液である胆汁酸の成分。

卵類のコレステロール量(食品100g中)

鶏卵:470mg、鶏卵(卵黄のみ):1300mg、卵焼き(鶏卵):380mg、うずら卵:480mg、あひる卵:490mg、うこっけい卵:550mg

鶏卵は1個当たり約60gほどなので、卵一個に換算すると約280mgほどコレステロールが含まれています。一方、卵の卵白にはコレステロールはほとんど含みません。コレステロールが含まれるのは卵黄だけです。

コレステロールは男性ホルモンの分泌を促す

筋肉の画像 卵類はコレステロールを豊富に含みますが、そのコレステロールは男性ホルモン(主にテストステロン)の原料となるものです。

そのため、卵をたくさん摂取すると男性ホルモンなどの性ホルモンの分泌が活発になり、皮脂分泌が活発になることがあります。

実際に卵をたくさん摂取する食生活においては血中フリーテストステロン(男性ホルモン値)が高くなることがわかっています。

例えば、筋力アップには男性ホルモンの増加が不可欠であり、筋力増強のために卵を多く摂取したりするアスリートやボディビルダーなども多いといいます。

シルヴェスター・スタローン主演の映画「ロッキー」で、主演のスタローンがたくさんの生卵を飲み干すシーンがありましたが、アメリカでは卵というと精力増強効果があると考えられています。

ただし、コレステロールを多く含む食品を摂取しても必ずしもコレステロール増加にはつながらないこともあります。

男性ホルモンが増加するとニキビができやすくなる?

ニキビ発生メカニズム 卵を多く摂取すると男性ホルモンが増加するようになりますが、その男性ホルモンは、皮脂腺に作用して皮脂分泌を促す作用があると考えられています。

皮脂が増加すると、皮膚の常在細菌(アクネ菌など)が皮脂を分解して遊離脂肪酸を産生しますが、遊離脂肪酸は皮膚に対して刺激性があり、角化異常(ターンオーバー異常)を起こして毛穴を塞がりやすくしてしまいます。その結果、ニキビ・吹き出物が発生するようになります。

思春期にニキビができやすいのも男性ホルモンなどの性ホルモンの分泌が活発になり、皮脂が増加することが主な原因だと考えられています。

コレステロールの1日の摂取量(目安)

コレステロールは、成人の体内に約100~150gほど存在するとされますが、1日あたり1000mg以上の供給が必要とされます。

コレステロールは体内においても主に肝臓で合成されていますが、1日あたり約200~400mgほどは食事から摂取するのが理想的だとされます。これは鶏卵なら1日1個ほどで十分な量です。

「卵は1日あたり1個まで」といわれることがありますが、それは食事からの理想的なコレステロール摂取量を目安にしたものです。

動物性脂肪の摂取によってもコレステロールが増加する?

牛肉 体内で合成されるコレステロールは、飽和脂肪酸の摂取によっても増加します。

脂肪酸には大きく分けて飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸がありますが、飽和脂肪酸はコレステロールを上昇させ、不飽和脂肪酸はコレステロールを下げる働きがあります。

飽和脂肪酸は主に肉類や卵類などの動物性脂肪に多く含まれ、不飽和脂肪酸は植物油に多く含まれます。

牛肉、豚肉、鶏肉などの肉類や卵類などを多く摂取すると精力増強につながるといわれることがありますが、その理由の一つはそれらに多く含まれる動物性脂肪が男性ホルモンを促すことによるものと考えられます。

男性ホルモンの増加によってバイタリティが増加する一方で、皮脂が増えてニキビができやすくなったりすることもあると考えられます。

コレステロールは生活習慣病の原因?

コレステロールは動脈硬化の原因になる物質と考えられ、そのため摂取量を控えたほうが良いとされますが、細胞膜、性ホルモン、胆汁酸などに必要な成分で、人体にとってある程度は必要不可欠です。

極端に摂取するのも問題がありますが、極端に制限するのも健康に害を及ぼします。実際に、コレステロールが低い人よりもコレステロールがやや高い人ほど病気発症リスクが低く、長寿であることが明らかになっています。

ベジタリアンの人ではコレステロールが慢性的に不足するため、老化の進行が早くなるといわれます。