フラクショナルレーザーの種類。アブレイティブタイプの違い

フラクショナルレーザーの種類

フラクショナルレーザーとは、レーザーによって皮膚に対して点状のダメージを与えて、それを修復するために放出される成長因子(細胞増殖因子)を利用し、肌のハリをもたらすレーザー治療です。

フラクショナル(英語:fractional)とは「分散的」や「部分的」という意味で、一部分に強いダメージを及ぼすのではなく、わずかなエネルギーを分散的に照射することでヤケドを起こすことなく若返り効果をもたらします。

成長因子の増加によってコラーゲン増生や皮膚の入れ替えを促して、しわ・小じわ、ニキビ跡の改善などの様々な美容効果を得られます。

そのフラクショナルレーザーには、大きく分けて「アブレイティブタイプ」と「ノンアブレイティブタイプ」の2種類があります。

アブレイティブとは、「削る」「蒸散する」という意味があり、アブレイティブとノンアブレイティブの違いは皮膚を削るか削らないかという違いによります。

ノンアブレイティブタイプ

アファーム フラクショナルレーザーの「ノンアブレイティブタイプ」は、皮膚に対して熱ダメージを与えるだけで、皮膚を削る(蒸散させる)作用はないフラクショナルレーザーをいいます。

レーザーによって単に熱エネルギーを与えて、その熱ダメージを修復するために放出される成長因子(細胞増殖因子)によって皮膚の生まれ変わりを促す治療がノンアブレイティブのフラクショナルレーザーです。

ノンアブレイティブフラクショナルレーザーの効能と副作用

フラクショナルレーザーによるニキビ跡治療 ノンアブレイティブタイプのフラクショナルレーザーは皮膚へのダメージが限られるため、痛みや術後のダウンタイムは少ないのが特徴です。

ただし、作用が弱い分、コラーゲン増生や皮膚の入れ替え効果は低いです。

軽度のニキビ跡のクレーターに対しては効果が期待できますが、深いクレーターの場合はほとんど改善がわからないことがあります。

ノンアブレイティブタイプにはどんな機種がある?

ノンアブレイティブタイプのフラクショナルレーザーは、アファーム、フラクセル、スターラックス1540などが有名です。

フラクショナルレーザー(ノンアブレイティブ)

  • アファーム・・・アメリカの会社サイノシュアー社開発のフラクショナルレーザー。波長1440nm(ナノメートル)。アファームマルチプレックスという機種では、波長:1440nmと1320nmの2つの波長をもちます。
  • フラクセル・・・アメリカのソルタメディカル社開発のフラクショナルレーザー。波長1550nm。フラクセル3では1550nmと1927nmの2つの波長をもちます。
  • スターラックス1540・・・アメリカのパロマ社開発のフラクショナルレーザー。波長1540nm。

上記の他にも、様々なフラクショナルレーザーが存在します。


アブレイティブタイプ

スマートサイドドット(CO2フラクショナルレーザー) フラクショナルレーザーの「アブレイティブタイプ」は、皮膚を蒸散(削る)させる作用をもつレーザー治療をいいます。

大きく分けて、「エルビウムヤグレーザー」や「CO2レーザー(炭酸ガスレーザー)」を応用した治療が一般的です。

エルビウムヤグレーザーは2940nmの波長、CO2レーザーは10600nmの波長をもち、それらの波長は水分に吸収されやすい性質をもつことから、皮膚内の水分に吸収されて皮膚を削って穴をあける作用があります。

皮膚に対して点状の穴を無数に開け、その穴を修復するために放出される成長因子を劇的に促し、コラーゲン増生や皮膚の入れ替えを促して若返りやニキビ跡の改善を促進します。

アブレイティブフラクショナルレーザーの効果

CO2フラクショナルレーザーによるニキビ跡治療 アブレイティブタイプのレーザーは皮膚を削る作用があるため、その後の皮膚の入れ替えが劇的に亢進します。

深いにきび跡のクレーターなどにも劇的な改善が期待できます。

軽度のクレーターの場合は1回で効果が実感できることもあります。

ただし、アブレイティブタイプのレーザーは痛みが強いことやダウンタイムも長くなったりする欠点があります。

特に、CO2フラクショナルレーザーは熱が発生しやすいので、ダウンタイムが長くなったり(1週間ほど赤みが続く)、体質によってはケロイドになったり、肌質によっては色素沈着を起こしたりします。

エルビウムヤグレーザーの場合は、水分吸収性が高いことから熱の発生を抑えられるため、CO2レーザーよりも術後のダウンタイムは短いです。

アブレイティブタイプにはどんな機種がある?

エルビウムヤグレーザーの画像 アブレイティブタイプのフラクショナルレーザーは、大きく分けて「エルビウムヤグレーザー」と「CO2レーザー」に分かれます。

エルビウムヤグレーザーは、「MCL-30」、「プロフラクショナル」、「ピクセル2940」などが有名です。

  • MCL-30・・・ドイツのエスクレピオン社のレーザー機器。ハンドピースを変えて様々な治療に用いられます。
  • プロフラクショナル・・・アメリカのサイトン社のレーザー機器。
  • ピクセル2940・・・イスラエルのアロマレーザー社のレーザー機器。

エルビウムヤグレーザーは様々な機種があり、それぞれ若干の作用の違いはありますが、効果に大きな違いはありません。病院がどの機種を導入していたとしても気にすることはないと思います。

一方、CO2フラクショナルレーザーは「アンコア(ブリッジセラピー)」、「スマートサイド・ドット」「CO2RE(コア)」「eCO2(エコツー)」などの種類があります。

CO2フラクショナルレーザーの種類

  • アンコア・・・アメリカのルミナス社開発のCO2フラクショナルレーザー。アンコアを使用した治療は「ブリッジセラピー」といわれます。
  • スマートサイドドット・・・イタリアのDEKA社が開発したCO2フラクショナルレーザー。DEKA社はヨーロッパの大手レーザー機器開発メーカーの一つです。
  • CO2RE(コア)・・・シネロン・キャンデラ社のCO2フラクショナルレーザー。フラクショナルレーザーとしてだけではなく、一般的な炭酸ガスレーザーとしてイボ取りやホクロ取りなどにも使用可能な多機能レーザーです。
  • eCO2(エコツー)・・・韓国のルートロニック社が開発したCO2フラクショナルレーザーです。

CO2フラクショナルレーザーにおいても、様々な機種があって、それぞれ若干の作用の違いはありますが、基本的に効果に大きな違いはありません。