脱毛テープは毛包炎や色素沈着、埋没毛などを起こす可能性大

テープ脱毛 脚の毛や腕毛の処理に思い切って脱毛テープ??

脱毛テープは粘着力のあるテープを脱毛したい部分に貼って一気に剥がし取る方法。

一度にたくさんの体毛を処理できるメリットがあり、爽快感もあるものです。

ところが、肌に対しての負担が非常に大きく、トラブルを起こすことも多いです。

特に、毛嚢炎といわれる赤いブツブツを起こすこともまれではないです。

今回は、そんな脱毛テープを使ったムダ毛処理後の肌トラブルと問題点、毛嚢炎を起こさない上手な使用方法などをご紹介します。

脱毛テープを使ったムダ毛処理のトラブルとは?

毛嚢炎は「抜く」脱毛では定番の肌トラブル

毛嚢炎 脱毛テープを使えば、あまりにも高い確率で毛嚢炎という感染症を引き起こします。

毛嚢炎(もうのうえん)とは、毛穴の内部に傷がつき、そこからばい菌が入り込んで感染する皮膚病です。他にも、毛包炎(もうほうえん)などともいいます。

脱毛テープによって毛が無理やり抜かれ、そこから細菌感染をおこし、ニキビのように赤くブツブツした炎症が起こってしまうのです。

ただし、毛嚢炎はニキビのように皮脂の汚れ、ニキビの芯などをもっていないため、数日すれば色素沈着を起こすこともなくすぐに治ることが多いです。

ところが、すぐに治るような小さな炎症でも繰り返せば肌が黒ずんでくることがあります。それは炎症後色素沈着といいます。

毛穴の奥で感染症を起こすとおできが発生することも

「抜く」という方法は最も皮膚にダメージを与えます。脱毛テープのその一つ。

おできの画像 毛は抜けてキレイになりますが、毛穴の底は著しく傷ついていたりします。

そして、毛穴の奥で黄色ブドウ球菌などの病原性が強い細菌が感染すれば、毛嚢炎も非常に強いものになり、「おでき」といわれるような大きな腫れを起こすこともあります。

毛嚢炎がおできレベルに発展すれば、とてもなおりにくくなり、跡がしこりになったり、硬さが何か月も残ったりします。

当然、色素沈着も悪化し、モヤモヤしたシミとして永久的に残ってしまうことも。

例えば、カミソリなどの場合は皮膚が傷つくのは皮膚の表面なので、毛嚢炎を起こしたとしても軽いものがほとんどですが、脱毛テープのような「抜く」方法は、毛穴の底が強いダメージを受け、非常に強い炎症を起こしやすいので、あまり理想的な方法だとはいえないのです。

埋没毛も比較的に起こりやすい

埋没毛 埋没毛とは、皮膚内で毛が埋もれている現象のこと。

毛を無理やり抜くことによって毛根部の毛が途中で切れると、そのまま皮膚の中で埋もれたまま伸び続けていたりします。

そのまま放置していても問題ありませんが、取り除く場合は清潔な針を使用してトゲを抜く要領で慎重に毛を除去します。

でも、何もしなくても皮膚の表面にでてくるものなので、積極的にケアする必要はないです。

何度も繰り返せば毛穴の黒ずみ、しみ、色素沈着が起こる

脱毛によるシミ色素沈着 脱毛テープのような皮膚に貼って剥がし取るといった方法では、体毛だけではなく角質層にも大きなダメージを与えていることになります。

実際に、マイクロスコープで見ると皮膚の表面に細かな傷がついていたりします。肌が弱い人は内出血したりすることも。

また、皮膚とつながっている毛を抜くことで毛穴に傷がつき、出血を起こしたりすることがあります。

そして、皮膚はダメージを受けると、防御反応としてメラニン色素をたくさん作り出します。

通常はターンオーバーによってメラニンは押し上げられて排出されますが、場合によってはメラニンが沈着してしまい、毛穴の黒ずみ(しみ)や色素沈着を起こしてしまうこともあります。

欧米では一般的な方法だったりする

ちなみに、欧米では腕や脚などのムダ毛処理というと脱毛テープが一般的に広く用いられることがあります。フランスや北欧は特に盛んです。

白人種は元々メラニンが少なく、シミ、毛穴の黒ずみを起こしにくいことや、角質層が厚いため貼って剥がすといったスキンケアによってトラブルを起こしにくいのです。

眉毛や頬、アゴ、フェイスラインなどの産毛に対しても脱毛テープを使用することも少なくないといいます。

肌が鳥肌のようにブツブツになることも

毛を抜くという方法は毛穴内部を引っ張る行為であり、それを繰り返していると皮膚が鳥肌状にブツブツになってしまうことがあります。

ずれにしても脱毛テープは肌が強い人でないと行うことができず、敏感肌や肌が弱い人には不向きだといえます。

そもそも、脱毛テープを普段から使っている人は日本では少ないはずです。

何度かやってみると必ず毛嚢炎を起こし、皮膚が黒ずんでくる予感がするので、普通なら途中で止めるはずですね。

最近では商品も少なくなった

一昔前は、ドラッグストアなどに行けば脱毛テープがいろいろなメーカーから販売されていました。

いろんな商品を選ぶことができましたが、近年ではそういったスキンケアをする人は少なくなったのか、商品のラインナップもめっきり少なくなりました。

毛嚢炎を起こさない脱毛テープの使用方法と注意点

肌がガサガサになっている時には行わない

肌が乾燥しているときには脱毛テープは不向きです。

乾燥肌は刺激に対して敏感になっていますので、脱毛テープのような方法は適していません。

日常的に保湿して水分量を高め、角質層のバリア機能を高めてから行いましょう。

使用前には肌を温めて肌を湿らせる

脱毛テープを使う前に、温水シャワーなどで肌を温めて湿らせることで肌トラブルを予防できます。

ムダ毛処理後は冷水で冷やす

脱毛テープを使用してムダ毛処理した後は、冷水シャワーなどで皮膚を冷やしてクールダウンさせましょう。これをするだけで毛嚢炎などの皮膚の炎症が起こるリスクを大きく軽減します。

ムダ毛処理後は化粧水などで保湿する

脱毛テープを使ってムダ毛処理を行った後は必ず化粧水などで保湿をしましょう。これをやるだけで肌トラブルがずいぶんと抑制できます。

生理後1週間に行う

生理後の一週間は卵胞期といわれるエストロゲン(卵胞ホルモン)が多く分泌される時期です。

この卵胞期はエストロゲンの影響で肌トラブルが起きにくい時期であるため、脱毛テープを使った肌の負担が大きいスキンケアをするには適した時期だと思います。

一方、生理前は、プロゲステロン(黄体ホルモン)の影響でシミ・色素沈着が起きやすくなります。