海藻(昆布・ワカメ)がニキビの原因?「ヨウ素」と吹き出物の関係

昆布やワカメなどの海藻類 吹き出物は、身体の生理機能が活性化し、性ホルモンや皮脂量が増加することで発生しやすくなります。

思春期にニキビができやすいのも代謝が活発になるためですが、特定の栄養素を過剰摂取することでも生理機能が活発になり、ニキビ肌あれを引き起こしてしまうことがあります。

その栄養素の一つが昆布やワカメなどの海藻類に多く含まれる「ヨウ素(ヨード)」です。

ヨウ素の働きとニキビとの関係

ヨウ素とは、甲状腺ホルモンの材料として働く人間には必要不可欠な必須ミネラルの一つです。成人の体内では15~20mgのヨウ素が存在し、その6~7割は甲状腺にあるとされます。

ヨウ素の働き

  • ヨウ素は甲状腺ホルモンのチロキシンとトリヨードチロニンを作る材料となる。
  • 甲状腺ホルモンは基礎代謝を高めて発育を促す。糖質、たんぱく質、脂質の代謝を促す。
  • 甲状腺ホルモンは交感神経を活発にする。
  • 呼吸を早めたり心臓の働きを高める。
  • カロテンが肝臓でビタミンAに変換される時に必要。

ヨウ素がニキビ悪化の原因になる?

ニキビ ヨウ素は甲状腺ホルモンの材料となるミネラルで、ヨウ素を過剰摂取すると甲状腺ホルモンの分泌が高くなることがあります。

甲状腺ホルモンは、人間の様々な生理機能・代謝機能を高める働きがあり、それによって皮脂分泌が増加したり、角化を促進して毛穴をつまりやすくさせてしまうことがあります。

その結果ニキビができやすくなったり、にきびそのものが悪化しやすくなったりする可能性があります。

交感神経が活発になると、交換神経節から発生するサブスタンスPという伝達物質が皮脂腺に作用して皮脂分泌を促してしまうことがわかっていますが、甲状腺ホルモンは交感神経を活発にする働きがあり、それによって皮脂が増加してしまうこともあるかもしれません。

従来までは自律神経の働きとニキビや皮脂増加の関係はよくわかっていませんでしたが、自律神経の乱れによって肌トラブルを起こしてしまう可能性があるようです。

ハーバード大学で発表された研究結果

アメリカの名門ハーバード大学の研究結果によると、ヨウ素の過剰摂取がニキビの誘発要因になるとの見解を示しています。

バッファロー大学の皮膚科医の見解

アメリカのバッファロー大学の皮膚科医Arbesman先生の見解によると、

「ミルクとヨウ素は10代のニキビに関連している。アメリカやイギリス、デンマーク、ノルウェー、イタリアでは牛の感染症を防ぐためにヨウ素を与えていた。その結果ヨウ素含有の高いミルクになり、その牛乳を飲んだ人は必然的にヨウ素摂取量が多くなる。そして、最終的には10代のニキビ患者の増加との関連性が考えられる」

と述べています。権威のある皮膚科医が言ってるのだから信憑性がありそうです。

ヨウ素の摂取や過剰摂取について

ヨウ素の1日の所要量(必要量)

ヨウ素の必要量は、成人で1日あたり150μg、許容上限摂取量は3000μg(=3mg)です。この量は、日本人の一般的な食生活で十分にカバーできるレベルです。

慢性的な過剰摂取による症状「過剰症」

ヨウ素をたくさん摂取することで甲状腺ホルモンが活発に作られるようになりますが、反対に慢性的に1日あたり3000μg(=3mg)を越える摂取で甲状腺ホルモンの生成が低下することがあります。

慢性的な過剰摂取によって甲状腺腫、甲状腺機能減退症などをまねく可能性があります。

なお、ヨウ素は基本的に海藻類に多く含まれますが、そういった海産物を多く摂取する地域ほど甲状腺腫の発症率が高いことがわかっています。

ヨウ素を多く含む食品・食材一覧

ヨウ素は以下の食品に多く含まれています。すべて可食部100gあたりの数値です。

乾燥昆布:159000μg、生昆布:11000μg、生わかめ:1900μg、乾燥わかめ:7600μg、干しひじき:46000μg、海苔(のり):3200μg、いわし:290μg、さば:210μg、かつお:200μg、ぶり:180μg

なお、1μg(マイクログラム)は1mg(ミリグラム)の1000分の1です。1mg=1000μg。

ヨウ素は基本的に海藻類に多く含まれ、特に昆布とワカメに多く含まれます。中でも昆布は非常に多くのヨウ素を含有しますので、例えば、干し昆布をそのまま食べる習慣がある人は過剰摂取に注意が必要です。駄菓子にも昆布のお菓子がありますけど、当然、あれにも注意です。

日本でヨウ素が不足することはない?

海から遠く離れた地域ではヨウ素欠乏による甲状腺異常に悩まされてきましたが、現在の一般的な日本の食生活ではヨウ素が不足することはまずないと考えられています。

例えば、ヨウ素を多く含む昆布は「うまみ成分」として日本では様々な食品に利用されており、例えば、加工食品やお菓子などにも昆布エキスが含まれていたりします。

昆布のだし汁を摂取する人は1日に500~1000μgものヨウ素を摂取しており、海産物を摂取しない人でも1日に200~400μgほどは摂取しているとされます。

甲状腺ホルモンを作るために1日に必要なヨウ素は150μgなので、日本人の一般的な食生活をおくっている場合は特に積極的に摂取しなくても不足することはありません。

多くのヨウ素を摂取するとどうなるのか?

ヨウ素を過剰摂取するとどうなるのでしょうか。

筆者の経験の話しですが、20代前半の頃、北海道の羅臼昆布をたくさん食べていた時期がありました。羅臼昆布は高級昆布で値段も高いです。そのため、出汁をとってそのまま捨てるのがもったいないから昆布を食べていたのです。

すると、その日のうちに身体がポカポカしてきて身体からエネルギーが湧き上がってくるような感覚がありました。代謝が上がったことがはっきりとわかり、汗をかきやすくなったり、肌も皮脂でテカテカしてきたりするようになります。そして夜も身体がほてって眠れなくなったりしました。

いつもと違う身体の変化が数日続き、何か違うことしたかと生活を見直したら、昆布が原因だったようで、それを止めたら身体のほてりや汗をかきやすくなるような現象がなくなりました。

これはやはりヨウ素をたくさん摂取したことによるものだと思います。ヨウ素は甲状腺ホルモンの原料であり、その甲状腺ホルモンは代謝機能・生理機能を高めますので、身体がポカポカしてくるのです。

昆布を食べていたのは2~3日だったので、影響もわずかだったのですが、もし続けていたら皮脂量が劇的に増え続けてニキビが多発していたかもしれません。

いずれにしても私の経験から言えば、ニキビに悩む人、皮脂が多い人などは、昆布やワカメなどのヨウ素が多い食品の摂取は注意したほうがいいと思います。

記事を書いた人

プロフィール 名前:ミサ

看護師として皮膚科で8年間勤務。美容関連の自由診療を行うクリニックで経験した事をいかしてブログ更新中!