ヨクイニン(漢字:薏苡仁)とは、イネ科ハトムギの種皮を除いた種子で、古くから肌の健康のために用いられてきた生薬です。
イボ取りの民間薬として使用されてきた歴史があり、漢方薬にも使用されることがあります。ヨクイニンは肌をキレイにする働きがあり、ニキビ治療における有効成分として用いられることがあります。
成分的にはコイキセノライド、糖類、アミノ酸などを含み、中でもコイキセノライドは抗腫瘍作用があり、主にその成分によってイボ縮小効果があると考えられています。
ハトムギの実から抽出されたエキスを「ハトムギエキス」や「ヨクイニンエキス」などと呼び、それらはサプリメントやスキンケア製品に使用されています。
ヨクイニンの効果
- イボの治りを促す。有効成分「コイキセノライド」の抗腫瘍作用によるものです。
- 肌のキメを整えてきれいにする。
- 利尿作用。
ヨクイニンの適応症状
- イボ、尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)。
- ニキビ、肌荒れ、ブツブツ、キメの乱れ、鮫肌。
ヨクイニンはにきびに効果がある?
ヨクイニンは、イボ取りに効く成分として有名ですが、にきびや肌荒れにも効果があるとされます。市販のニキビや肌荒れ改善を目的とした内服薬においてもヨクイニンエキスが配合されていることがあるくらいです。
例えば「ペアA錠」や「エバユース」などの市販内服薬などもヨクイニンエキスを含んでいます。肌の乾燥によるニキビ、キメの乱れ、肌のくすみなどが気になる場合、ヨクイニンエキスによる改善が期待できます。
ただし、ヨクイニンは炎症を抑制する作用や、ニキビの原因菌を抑制するような殺菌作用はないため、ニキビに対しては劇的な効果は期待できないと思います。ニキビ肌荒れを起こしにくい体質へと導く目的で使用するのが一般的です。
ヨクイニンの飲み方について
1日1~3回、適量を服用します。食前、または食間に飲むのが理想ですが、食後に服用してもかまいません。
なお、一般にヨクイニンのような生薬や漢方薬というのは、空腹時に飲むのが良いとされています。それは他の成分の邪魔されずに効果がでるためとされています。
けれども食後すぐ飲んでも問題ないという意見もあります。
ヨクイニンの効果がでるまでの期間
ヨクイニンのニキビ体質改善への効果が出るまでの使用期間は最低でも1か月以上が目安です。ヨクイニンは飲んですぐ効果が実感できるようなものではなく、継続によってしだいに効果が現れます。
購入するには?
ヨクイニンは一般的なドラッグストアなどでも販売されています。また、Amazonなどの通信販売などでも購入できます。おすすめはヨクイニンタブレットです。
【Amazon】ヨクイニンタブレット540錠
この商品は、ヨクイニンエキスの1日量が500mgも配合されていますので、この成分を飲んで効果があるかないかはっきりとわかると思います。
ペアA錠
また、ライオンが販売しているペアA錠というお薬もヨクイニンエキスを配合しています。ペアA錠は、基本はビタミンB2、B6を配合したビタミン剤であり、それにLシステインやヨクイニンなども配合された内服薬です。ただし、ヨクイニンエキスだけでいえばペアA錠は1日量が77mgしか配合されていません。
エバユース
エバユースにもヨクイニンエキスが配合されますが、1日量107.7mgとなってます。ヨクイニンタブレットの比較すると少ないです。
ヨクイニンの副作用
- ヨクイニンエキスで起こりやすい副作用が胃の不快感です。胃がもたれて消化不良を起こしたり、お腹が痛くなったり、下痢したりすることがあります。
- 発疹、発赤、かゆみ、アレルギー、蕁麻疹(じんましん)。飲んでからはっきりとしたかゆみが現れたらアレルギーを起こしてる可能性があります。その場合は使用中止して下さい。
ヨクイニンの使用上の注意点
- 古くから親しまれている植物であり、副作用の心配は極めて少ないですが、異常が現れたら使用中止しましょう。
- 副作用の心配は少ないですが、過剰摂取に注意しましょう。一度に過剰に摂取するとかえって悪影響を及ぼす可能性があります。
- 妊娠中や授乳中は控えましょう。
妊娠中に飲むと胎児に悪影響がある
漢方の考え方では、ヨクイニンは身体の不要なものを排除するという働きがあります。そのため、妊娠の初期段階で飲んでいると、赤ちゃんの成長の妨げになる可能性があるといわれています。
ただし、ヨクイニンはハトムギ茶などとしてもあまりにも広く利用されている成分であり、実際に不妊や流産を引き起こすことがあるのかははっきりしていません。漢方や生薬の効能はあいまいなところがあります。
ニキビが悪化することがある?
ヨクイニンを飲んでからニキビが悪化したように感じる人も少なからずいます。その原因がヨクイニンによるものかはわかりませんが、人によっては肌に合わないこともあるようです。
漢方では好転反応といって、飲み始めてから一時的に身体に変調が起こり、目的の症状が悪化することもあるとされています。この好転反応は東洋医学の考え方なのですが、そういった現象はあるようです。
一度、悪化した場合はその後も肌に合ってないことも多いのですが、不安な場合は服用を止めたほうがいいかもしれません。
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