ニキビ跡色素沈着が治らないのはメラニンが真皮に入り込むのが原因

ニキビ跡の炎症性色素沈着の画像 ニキビや外傷、極端な日焼けなどの肌トラブルを起こしてしまうと、通常はモヤモヤとした色素沈着を起こしてしまいます。

その色素沈着は一般に表皮のターンオーバーと共に薄くなっていくものですが、思うように改善しないこともあります。

改善しない原因のひとつが、メラニンが真皮層に入り込んでいることです。真皮層に落ちたメラニンは改善するまで長い期間を要し、特別な治療を受けなければ治らないケースもあります。

今回はメラニン色素が真皮に入り込む原因と治す方法をご紹介します。

メラニン色素は表皮で作られる

皮膚の構造とシミが発生する仕組みの画像 皮膚は表皮と真皮の2層構造をしています。このうち、色素沈着の正体であるメラニン色素は表皮で作られます。

ニキビや擦り傷、切り傷、虫さされなどの皮膚トラブルを起こすと、通常は様々な伝達物質が発生してメラニンがたくさん生成され、色素沈着を起こします。

そのメラニン色素は表皮の基底層に存在するメラノサイトという色素細胞によって合成されます。

メラノサイトで作られたメラニン色素は、通常は基底層で作られた表皮細胞と共に表面へと押し上げられ、最終的には自然に排出されていきます。

表皮細胞もメラニン色素と同様に表皮内の基底層で作られ、表皮細胞と一緒にメラニン色素も表面へと押し上げられていくのです。

表皮細胞は基底層→有棘層→顆粒層を経て、最終的に角質となり、一定の期間、役割を果たした後に古い角質(垢)となって自然に剥がれていきます。

これをターンオーバーといいますが、一般に若い世代では4~6週間(28~42日間)ほどで表皮が入れ替わっています。

そのため、ニキビなどによって色素沈着を起こしたとしても、スムーズにいけば4~6週間ほどのターンオーバーによって色素沈着がなくなっていくと考えられます。

ところが、何ヶ月たっても色素沈着が改善しない場合もあります。それはメラニンが真皮に入り込むことが一つの原因です。

メラニン色素が真皮層に入り込むことがある

皮膚の構造と真皮に入り込んだシミの画像 ニキビなどによって皮膚が炎症を起こすと、表皮と真皮層の間に存在する「基底膜(きていまく)」という部分が破壊され、表皮内で作られたメラニン色素が真皮層に入り込んでしまうことがあります。

真皮はコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などが多く存在する層ですが、表皮のようなターンオーバー(肌の生まれ変わり)は行われていないため、真皮層に入り込んだメラニン色素は長くとどまってしまうことになります。

赤く腫れるようなニキビができると、多くのケースで真皮層にメラニンが入り込むようになります。炎症によって基底膜が乱れてしまうのは決して珍しいことではありません。

真皮層のメラニンの処理

メラノファージがメラニンを食べるイメージ 真皮層にメラニンが落ち込んだとしても、メラノファージという(メラニンを食べる細胞)が処理する仕組みが備わっています。それによって、じょじょにメラニンが処理されてニキビ跡のシミは薄くなっていきます。

ところが、メラノファージは少数で活動性も低いため、なかなか思うようにメラニン色素を処理してくれません。メラノファージはメラニンを食べたまま長い期間その場所にとどまるため、長くシミとして見えてしまうのです。

メラニン色素がたくさん真皮に入り込むと、目安として半年くらいの期間が必要になります。場合によっては年単位の時間が必要になることもあります。

真皮層のシミを改善するには?

紫外線を浴びない

日焼け紫外線対策 紫外線はメラニンの生成を促し、肌細胞にダメージを与えることからシミの原因になります。

特にニキビや外傷などがある時は、炎症によって基底膜が壊されているため、そこからさらに紫外線ダメージを受けてしまうと、メラニン色素が真皮に入り込みやすくなります。

真皮にメラニンが大量に落ち込むと、とても治りにくくなりますし、レーザーなどを受けなければ永久的に改善しないこともあります。ニキビなどがある場合は紫外線を浴びないように工夫して下さい。

ビタミンCの内服

ビタミンCサプリを飲む 真皮層のニキビ跡の炎症性色素沈着にはビタミンCが良く効きます。

ビタミンCはメラニン色素を抑制する作用や、すでにあるシミを薄くする還元作用、抗酸化作用などがあります。それによってモヤモヤしたシミ・色素沈着の改善に導きます。

ビタミンCの1日の必要量は100mgとされていますが、シミ治療の場合は1日あたり300~1000mgが目安です。通常の食生活でそのレベルのビタミンCを摂取することは難しいのでサプリメントを利用するのも一つの方法です。

レーザー治療

メドライト(レーザートーニング) 真皮に入り込んだメラニンを処理するメラノファージは活動性が低い欠点があります。

そこで、レーザーなどでメラニンとメラノファージを破壊して分解し、他の貪食細胞に処理してもらうことで真皮の色素沈着を改善できる可能性があります。具体的には、レーザートーニングという治療があります。

レーザートーニングは、メドライトC6というダメージの少ないレーザーを低出力で照射して、じょじょにメラニン色素を落としていく治療です。

炎症後色素沈着に対して高い出力でレーザーを照射すると、レーザーのダメージによってかえって色素沈着が悪化してしまうことがありますが、レーザートーニングは優しいレーザーによってゆっくりとメラニンを消失していきます。

ダウンタイムがほとんどありませんが、一度の効果が低いため、はっきりと効果を得るには繰り返し行う必要があります。

ただし、炎症後色素沈着をレーザーで改善していくのは難しいケースも多いです。かえって悪化してしまうこともあるため、慣れた医師に行ってもらいましょう。また、ニキビの炎症が落ち着いてすぐレーザー治療するのは控えましょう。

理由は、ニキビが治っても、すぐには炎症によって破壊された基底膜は修復されていないことと、まだメラニンを促す伝達物質の発生が続いていたりするためです。

表皮の炎症性色素沈着に効く成分

真皮に入り込んだメラニンの改善を促すのは難しいことが多いですが、表皮層に留まる炎症性色素沈着は一般的な美白成分が良く効きます。

ビタミンC誘導体

ビタミンC ビタミンC誘導体を肌に塗ることは表皮層の炎症後色素沈着に非常に効果的です。肌に直接塗布することで、ビタミンCの効力を十分に高めることができます。

通販などでも購入することができます。水溶性のものは、「リン酸・・・」と表記されているものを選びましょう。(肌がリン酸を分解する酵素をもっているためです)。
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市販の美白化粧品

ニキビ跡の炎症後色素沈着には、市販されているような美白成分を含む化粧品でも十分に効果が期待できます。

ビタミンC誘導体の他には、ハイドロキノン、アルブチン、プラセンタエキス、カモミラエキス、トラネキサム酸などは、ニキビ跡に良く効く成分です。