不潔な環境で生活しているとにきびが発生しやすくなるといわれています。また、汚い環境ではニキビの炎症も悪化して跡も酷くなることがあるともいわれています。
実際には、どんなにキレイな環境を維持して、肌を清潔にしていてもニキビができることはありますが、少なからず不潔な生活をしていると肌トラブルを起こすリスクが高くなることがあるようです。
にきびと生活環境について
不潔な環境で毛穴がふさがることはない?
生活している部屋が汚くてホコリが多いような環境では、アレルギーを起こして肌がかゆくなったり、皮膚炎を起こしたりすることがあります。
ところが、基本的に毛穴が塞がれていない状態ではニキビが発生するようなことはありません。
ニキビの原因菌であるアクネ菌は嫌気性菌という酸素を嫌う性質があり、毛穴がふさがって酸素がなくなる環境がなければ増加しません。
部屋が汚くてチリやホコリなどのハウスダストが多いからといって肌のターンオーバーが乱れて毛穴が塞がりやすくなることはないため、不潔な環境が必ずしもニキビの原因だとはいえません。
ニキビの原因は主に皮脂の増加が原因です。皮脂の増加と比例して皮膚への刺激も増大し、毛穴が塞がってしまうようになります。その塞がった毛穴の内部でアクネ菌が増加することでニキビが発生するのですが、そういった現象はどんなに清潔な環境を維持しても普通に発生するものです。
不潔な環境がニキビの炎症を悪化させる
不潔な環境そのものが毛穴つまりを引き起こすわけではありませんが、空気中に雑菌がたくさん浮遊しているような環境では、元々あったニキビがさらに悪化してしまう可能性はあります。ニキビだけではなく他の皮膚疾患をまねくこともあるでしょう。
湿気が多い環境ではニキビの原因になることも
室内の湿気が多い環境で、室温が高くなると皮脂や汗などの分泌物が増加するようになります。それによってにきびが発生しやすくなります。
また、環境的に皮脂や汗が多くなるとマラセチア真菌という皮膚常剤菌が増加し、それによってニキビが発生することがあります。
また、マラセチア毛包炎というニキビとは若干違う症状を起こすこともあります。マラセチア毛包炎は、腕や肩、背中、胸元などの皮脂や汗が多い部分に発生しやすいです。
湿気が多いとカビが発生する
湿気がこもりやすい部屋は室内にカビが多く繁殖するようになりますが、カビが空気中に飛び散ることでニキビ肌荒れを起こす可能性があります。
また、カビに対するアレルギーを起こして、湿疹を起こすこともあります。湿気が多い部屋で慢性的な湿疹が続いたらカビが原因であるケースがあります。
こまめに掃除と換気をして室内のカビを溜めないようにしましょう。除湿剤などの活用も有効です。
ベッドシーツや枕カバーの汚れがニキビの原因に?
ベッドシーツや枕カバーが極端に汚れているとニキビの原因になる可能性があります。一日のうち3分の1が睡眠時間だといわれますが、その睡眠中には汗を多くかいていて寝具にカビが多く発生していたりします。
特に顔に触れる枕カバーは肌の老廃物も多く付着していて、それをエサにするダニも多くなります。それらがにきびの原因になる可能性があります。ベッドシーツや枕カバーは1週間に1回は洗って清潔を維持しましょう。
清潔な肌を維持するポイント
手で顔を触らないことが基本
手は一番ものを扱う場所で、清潔にしているように見えても実際にはたくさんの雑菌がついています。その雑菌がついたままの手で肌を触っていると毛穴つまりを炎症ニキビへと誘発してしまう要因になります。
また、ニキビに触れると誤って潰してしまったり、刺激を与えて腫れをひどくし、化膿させてしてしまうこともありますので、そもそも手で顔に触れるという癖をなくすようにしましょう。
お風呂には毎日入る
にきび予防のためには毎日お風呂に入って皮脂汚れを落とす必要があります。お風呂嫌いではニキビは改善しません。
ファンデーションのパフの汚れにも注意
ファンデーションのパフを使い続けるほど雑菌が多くなっていきます。パフの雑菌が原因でニキビなどの肌トラブルをまねく可能性があります。
パフを使うほど皮脂や肌の老廃物を好む微生物が増えますので、パフは定期的に洗って清潔を維持して下さい。
部屋をこまめに掃除する
室内には目に見えなくても予想以上にホコリ、チリ、カビなどのハウスダストが存在しているものです。
肌トラブルやアレルギーなどを引き起こさないように、部屋はこまめに掃除したほうが良いでしょう。換気をしながら掃除機をかけ、その後に吹き掃除をすれば充分です。
整髪料はニキビを誘発する
ムース、ジェル、ヘアワックスなどの整髪料が皮膚に付着することでも、ニキビの原因となる可能性があります。
整髪料に含まれる油分が毛穴を詰まらせてしまう可能性があるのです。整髪料はシャンプーしても落ちにくいことが多く、また、空気中の汚れをくっつけてしまうので不衛生的になりやすいです。
エアコンのカビにも注意
エアコンの内部には予想以上にカビが溜まっていたりします。特に冷気によって湿気がたまるファンは、エアコンを1シーズン使用すればカビだらけになります。
カビが溜まったまま冷房や暖房を使用すると、そのカビを部屋中にまき散らしていることになります。
カビが多い環境で生活していると肌荒れを起こしたり、カビに対してアレルギーをもつようになって慢性的な皮膚炎を発症してしまうこともあります。
そのため、エアコンは定期的に掃除するようにしましょう。自分で掃除するのが難しい場合は、清掃業者に頼んでみるのも一つの方法です。
近年販売されているエアコンは、カビが生えないように自動で乾燥する機能を持っている商品が多いですが、それでもカビは増えますので掃除が必要です。
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