【画像】ダラシンTゲルのニキビ改善率。効果と使い方、副作用の対処法

ダラシンTゲルの画像 皮膚科で処方されるニキビ治療薬に「ダラシンTゲル1%」という塗り薬があります。

ダラシンTゲルは優れた抗菌効果によってニキビの原因菌を減少させ、ニキビの炎症をより早く治す効果がある外用薬です。

また、ニキビの他にも細菌が原因となる皮膚疾患にも効果を発揮します。ここでは、ダラシンTゲルの効果と副作用の問題を解説していきます。

ダラシンTゲルとは?

ダラシンTゲルとローションの画像 ダラシンTゲルとは、主成分がクリンダマイシンというリンコマイシン系抗生物質のニキビ外用薬です。佐藤製薬から販売されている保険適応のお薬で、医師の処方箋のもとで購入できます。

主成分のクリンダマイシンは細菌のタンパク質の合成を阻害することによって抗菌作用を示し、細菌の増殖を抑えます。

ニキビを中心に細菌が原因となる皮膚疾患に効果を発揮します。一方で真菌(カビ)やウイルスなどには効きません。

ニキビケア効果

アクネ菌とニキビ発生の仕組み ニキビの原因は主にアクネ菌という常在菌の増加によるものです。ふさがった毛包内部で皮脂をエサにアクネ菌が増加することでニキビが発生します。

ダラシンTゲルは、ニキビの原因菌であるアクネ菌のたんぱく質の合成を阻害して減少させ、免疫反応を抑えることでニキビを治していきます。

また、ニキビがひどい場合は黄色ブドウ球菌という病原性が高い細菌が多く増加しているケースがありますが、ダラシンTゲルは黄色ブドウ球菌に対しても良い抗菌力を発揮します。

ニキビをより早く治すことで、赤みやシミといったニキビ跡の悪化の予防につながり、またクレーターやケロイドの発生リスクを抑えることができるというわけです。

ニキビ改善率

女性看護師の写真 臨床試験によると赤ニキビの患者さんの改善率を調べると、ダラシンTゲルの使用によって約53%の人がニキビが減ったという結果が報告されています。

比較として、同じニキビ治療薬であるアクアチムクリームの場合は45%のにきび減少率でした。ダラシンTゲルはニキビ治療薬の中でもニキビ菌に対する効果が良いお薬として認識されています。

ニキビ菌に対する抗菌力だけでいえばアクアチムよりも高い抗菌作用があるとされますが、実際に使ってみれば他の抗生物質とそれほど大きな違いはないようにも思えます。

炎症が強い化膿ニキビに使用する

赤ニキビ ダラシンTゲルのような抗生物質は、一般に腫れが進行した赤ニキビ、化膿したニキビなどに対して使用されます。また、背中や胸、デコルテ、腕、お尻などのニキビに対しても効果があります。(ただし、ニキビではない可能性もあります)。

ダラシンTゲルは副作用や、薬が効きづらくなる薬剤耐性菌の問題もあるため、白ニキビや黒ニキビといった炎症レベルの低い症状には処方されません。

白ニキビなどの小さいニキビには、オロナインやクレアラシルなどの一般的な市販薬で十分です。また、皮膚科では軽い症状にはベピオゲルやディフェリンゲル、イオウカンフルローションなどが処方されます。

そして、ニキビ以外の皮膚病では、化膿した毛嚢炎やおでき、とびひなどにも適応します。

ダラシンTゲルのような抗生物質は細菌には効果がありますが、マラセチア毛包炎やカンジダ皮膚炎などのカビ(真菌)が原因となる症状や、ヘルペス症や帯状疱疹などのウイルスが原因となる皮膚病には効果がありません。

効果が現れるまでの期間

ダラシンTゲルの効果は、早い場合は使用開始から2~3日で効果を実感できます。効果が良い場合は夜塗って寝れば、翌朝にはニキビが小さくなっていると思います。

画像のようにおおむね1~2週間ほど使用すれば全体的に腫れたニキビが減ってきたと感じることができるはずです。一方で、薬が効いているのかわからないこともあります。

2週間使い続けてあまり変化がみられない場合は、細菌が抵抗性をもっている可能性があります。その場合は皮膚科を受診して違う薬に変えてもらいましょう。

ニキビ跡を治す効果はない

ニキビ跡の赤みや色素沈着の画像 ダラシンTゲルには炎症したニキビには効果がありますが、ニキビ跡の赤みや色素沈着(シミ)には効果がありません。

また、クレーターやケロイドなどにも効果は期待できません。ニキビが炎症してるときにだけ使って下さい。

悪化することもある

女性の肌の悩み ダラシンTゲルを使ってから、かえってニキビが増えたり、悪化したように感じる人もいます。

その原因は、もともと薬が効きにくいことや、副作用で赤みやかゆみが現れて炎症が悪化した場合などに起こるようです。わりと副作用が現れやすいお薬ですので注意しなければいけません。

使い方

手で薬を塗る写真 ダラシンTゲルの使い方は、1日2回朝と夜、洗顔した後に化粧水などで肌を整えてから使います。ニキビに対してはみ出さないように塗りましょう。

ニキビがないような部分など広範囲に塗ったりしてはいけません。また、使用後は紫外線対策をして下さい。透明の薬なので、使った後も目立つようなことはありません。

そして、炎症が治るまで毎日使い続け、炎症がしっかりと治まってから使用を終了しましょう。使ったり使わなかったりするような中途半端な使用では薬が効きにくくなることがあります。

ダラシンTゲルの使用期間は、ニキビ治療の場合は少し長くなることがありますが、1か月くらいが目安です。

注意点

ダラシンTゲルに対してアレルギーを起こす可能性があります。薬でかぶれた経験がある人はお医者さんに伝えましょう。アトピーなどのアレルギー体質の人はダラシンTゲルは適していません。

保管方法

ダラシンTゲルは、冷暗所の保管が原則です。日光が当たるところや温度変化が起きやすい場所は避けましょう。特に冷蔵庫に保存する必要はありませんが、別に冷蔵庫に保存してもかまいません。

ダラシンTゲルを処方してもらうには?

女性医師のカウンセリング写真 ダラシンTゲルは、医師の処方箋が必要です。皮膚科などで処方箋を出してもらって購入する必要があります。保険適応です。

皮膚科医によってはダラシンTゲルよりも、ベピオゲルやディフェリンゲル、デュアック配合ゲルなどの違うニキビ治療薬をすすめられることがあるかもしれません。

特にベピオゲルは、薬が効かなくなるといった現象がなく、使い勝手が良いのでニキビ治療に良く処方されています。

そして、ニキビが化膿して重症化した場合や、たくさんの炎症ニキビができた場合などは、ダラシンTゲルとともに抗生物質の内服治療がすすめられることがあるかもしれません。

内服薬は、ミノマイシン(一般名はミノサイクリン)やルリッド(一般名はロキシスロマイシン)、ファロム(一般名はファロペネム)などがよく使用されます。

顔のニキビだけではなく、背中ニキビが多く発生した場合でも抗生物質の内服治療で良い効果が得られることが多いです。

薬の形状

ダラシンTゲルとローションの画像 ダラシンTゲルのほかに、ローションタイプの「ダラシンTローション1%」の2種類があります。脂性肌にはローションタイプが適しているとされますが、ゲルタイプでも油分を含まないため、サラっとしていてオイリー肌でも使いやすいと思います。

皮膚科では一般にゲルタイプのダラシンTゲル1%が処方されることが多いです。また、クリンダマイシンゲルというダラシンTゲルのジェネリックが処方されることもあると思います。

価格(薬価)

ダラシンTゲルの薬価は1gあたり約38円で、製品一つ10gの価格は380円くらいです。その価格から保険適応となります。

添加物の効能や役割

以下はダラシンTゲルに含まれる添加物とその性質です。

  • アラントイン・・・消炎効果や細胞を活性化する働きがある成分で、ニキビの治りをよくします。ニキビ肌荒れ予防の化粧品にもよく使用されます。
  • カルボキシビニルポリマー・・・製品をゲル状にする成分です。
  • パラオキシ安息香酸メチル・・・防腐剤です。一般にパラベンと呼ばれ、市販化粧品にも多用されます。
  • プロピレングリコール(PG)・・・保湿作用や溶解作用がある成分です。若干の防腐作用もあります。
  • マクロゴール400・・・基剤となる成分です。保湿効果もあります。
  • pH調節剤・・・pH値を安定させて製品を安定的に保ちます。

ダラシンTゲルには、油分(油脂)が含まれていません。脂性肌に対して使っても毛穴をつまらせてしまうようなことはありません。

ダラシンTゲルの副作用

ダラシンTゲルを販売している佐藤製薬による臨床試験によると、使用後に約8%の割合でなんらかの副作用が現れる可能性があると報告されています。

具体的な副作用は、皮膚のかゆみが5.8%、赤みが1.6%の割合です。

かゆみの発現は比較的多い

ヒスタミンによるかゆみ悪化のイメージ画像 ダラシンTゲルの使用による副作用で多いのが皮膚のかゆみです。佐藤製薬の試験によると、ダラシンTゲル使用後に約5.8%の人にかゆみが現れたと報告されています。

かゆみが現れる場合はアレルギー性接触皮膚炎(一般にかぶれといわれます)を起こしている可能性があります。

ニキビにかゆみが現れるのは、ヒスタミンという炎症を悪化させる生理活性物質が過剰に発生するためですが、ヒスタミンが増えるとニキビがひどくなって色素沈着や赤み、クレーターなども悪化してしまうことがあります。

体質によっては、ダラシンTゲルによるアレルギーでにきび跡がケロイドとなって盛り上がった痕ができるケースもあります。

ダラシンTゲルを使った後にかゆくなったら迷わず使用を中止し、アイスパックなどで肌を冷やして炎症物質を抑えて下さい。その対処をするだけでニキビ跡の悪化を予防できます。

赤みやヒリヒリ感

皮膚の赤みの画像 ダラシンTゲルを使った後の副作用で、赤みやヒリヒリ感などが約1.6%の確率で現れると報告されています。特に肌が薄くて敏感肌の人は刺激を受けて肌が赤くなりやすいです。

また、乾燥やツッパリ感などを感じる人もいます。軽い副作用で一時的なものであれば問題ありませんが、自分には刺激感が強いと思ったら必ず使用を中止しましょう。

肌が弱い人は、抗菌薬ではアクアチムクリームやゼビアックスローションなどの塗り薬が良いかもしれません。それらも皮膚科で処方してもらえるお薬で、刺激性が低いことから敏感肌でも使いやすい利点があります。

抗生物質の耐性菌のリスク

細菌のイラスト ダラシンTゲルのような抗生物質には薬剤耐性菌を生じる問題があります。耐性菌とは、薬剤投与を受けても生存できるように抵抗性を獲得した細菌をいいます。

耐性菌が発現することで抗生物質が効かなくなり、もし何らかの皮膚感染症が発生してもお薬によって治すことが難しくなることがあるのです。

ダラシンTゲルは塗り薬であるため、内服薬のような全身へのリスクはなく、局所的な問題に限られますが、安易にダラダラと使い続けてよいものではないことを覚えておいて下さい。

耐性菌の予防法は中途半端に使わないこと

女性医師のカウンセリング写真 ダラシンTゲルによる耐性菌は、中途半端な使い方になるほど、そのリスクが高くなります。

例えば、ダラシンTゲルを使っていて、ニキビの腫れがまだ治っていないのに独自判断で使用中断すると、耐性菌が発現しやすくなります。

そのため、ニキビにダラシンTゲルを使う場合は、使用方法を守って炎症をしっかりと治してから治療を終了するのが理想です。

また、長期使用になるほど細菌に耐性ができて薬が効きにくくなる可能性が高くなります。そのため使用期間は2~4週間ほどが一つの目安とされています。

薬を塗って短期間で一気に細菌を抑えることが耐性菌を予防するポイントです。