ニキビダニ(顔ダニ)が原因でニキビや皮膚炎が発生することがある?

ニキビダニ(顔ダニ)の画像 にきびや吹き出物が発生する原因の一つに、ニキビダニ(顔ダニ)が関係しているのではないかと言われることがあります。

ニキビが急に多発した場合や、化膿するようなニキビが繰り返し引き起こされる場合、その原因がニキビダニによるものではないかと悩む人は少なくないようです。

今回はニキビダニの性質やニキビに影響をもたらすかどうかを解説していきます。

ニキビダニ(顔ダニ)とは?

ニキビダニ(顔ダニ)の画像 ニキビダニは、主に皮膚の様々な分泌腺(特に皮脂腺)に生息する寄生虫をいいます。ダニ類の一種です。

ニキビダニは主に毛包に寄生することから「毛包虫」と呼ばれたり、皮脂腺が多い顔に生息することが多いため「顔ダニ」と呼ばれたりします。

ニキビダニは、たくさんの種類が存在していると考えられていますが、主に皮脂腺やその周囲に生息し、表皮内細胞や皮脂腺細胞、皮脂や汗などを栄養に寄生しているとされます。

ニキビダニはおよそ体長約200~300μm(マイクロメートル)程度で、肉眼では確認できるものではありません。また、ニキビダニの寿命は2週間程度だとされます。

ほぼずべての人の皮膚に存在する

ニキビダニ(顔ダニ) ニキビダニは、産まれて間もない赤ちゃんの皮膚には存在していませんが、親が赤ちゃんの皮膚に触れたりすることで感染すると考えられています。そして、人間の皮膚にほぼ100%寄生していると言われています。

自然界には微生物が無数に存在しますが、その無数に存在する微生物の中で人間の皮膚環境で生息しやすい微生物が存在しても不思議ではありません。

ニキビダニという寄生虫は、単に人間と身近な環境に存在し、人間の皮膚内で生息しやすい性質をもったダニであると考えられます。

人類だけではなく、様々な哺乳類の皮膚にはニキビダニのような寄生虫が存在していると考えられています。

ニキビダニはニキビの原因になる?

女性看護師の写真 ニキビダニ(顔ダニ)が、ニキビや吹き出物の原因になると言われることがありますが、ニキビの内部からニキビダニが多く検出されることもある一方で、そうではないケースもあります。

ニキビや肌荒れの経験がない人の皮膚においてもニキビダニが多く検出されることがあることから、ニキビダニが主な原因となってニキビが発生してしまうとは考えられていません。

通常、ニキビダニは免疫によってコントロールされて極端に増加することはないため、肌トラブルの原因となることはないとされています。ただし、ニキビダニが増えることでニキビや皮膚炎を起こすこともあるようです。

顔ダニは必要不可欠な存在?

ニキビダニは餌(エサ)として皮脂や毛穴をふさぐ毛包上皮細胞や皮脂腺細胞を食べる性質があるとされ、ニキビができにくい肌環境に導いているという考えもあります。いずれにしてもニキビダニは極端に増加しなければ問題になるような微生物ではないとされます。

ニキビダニが異常増殖する原因とは?

ニキビダニは、どんな人の皮膚にも存在しているといわれ、通常は免疫によってコントロールされていますが、場合によっては異常に増加してニキビや湿疹(皮膚炎)を起こしてしまう可能性があるとされています。ニキビダニが異常増殖してしまう要因は以下のようなものがあります。

ステロイド外用薬の使用で顔ダニが増殖する?

ステロイド外用薬ロコイド(ヒドロコルチゾン) ステロイドの使用によってニキビダニが増加し、それによってニキビや湿疹が発生してしまう可能性があります。

ステロイド外用薬とは、皮膚の炎症を抑えるために使用される塗り薬です。消炎作用や免疫抑制作用があり、皮膚の炎症・湿疹を抑える働きがあります。主にアトピー性皮膚炎などの治療に用いられことで有名です。

このステロイド外用薬の使用を続けることで、皮膚の免疫が下がり続け、それまでコントロールされていたニキビダニのような微生物が一気に増殖してしまうと考えられています。

特に顔面は薬剤の吸収が良く、ステロイド外用薬の副作用が発生しやすい部分です。顔はニキビダニが多い部分とされるため、強いステロイド外用薬を使ったり、それを長期にわたって使用する場合は注意が必要です。

ただし、ステロイドの副作用でニキビが発生するのはよくある現象の一つであり、それが一般的な原因菌であるアクネ菌によって発生しているのか、ニキビダニによって発生するのかは判断が難しいところです。

免疫不全によってニキビダニが増える?

医師によるカウンセリング 病気の影響で免疫不全を起こすと本来は免疫によってコントロールされていたニキビダニが異常増殖してしまう可能性があるといわれています。

免疫不全が起こる病気は、糖尿病、AIDS(エイズ)などがあります。ただし、それらの病気に罹ったからといって必ずニキビダニが増加して皮膚疾患を起こしてしまうというわけではありません。