便秘はニキビ肌荒れの原因に。簡単な便秘解消方法のポイント

便秘の写真 慢性的な便秘はニキビ肌荒れ、肌のくすみといった肌トラブルをまねくことがあります。特に女性は腸管の動きが鈍いことから便秘になりやすく、それによって肌のコンディションを悪化させてしまうことがあるようです。今回は便秘とニキビ肌荒れについてです。

便秘とニキビ肌荒れの関係

便秘によって善玉菌が減少する

腸内細菌 便秘が続くと腸内の善玉菌が減少します。通常、健康な腸内は弱酸性に保たれていますが、それは善玉菌の働きが関係しています。

善玉菌には主に「乳酸菌」や「ビフィズス菌」などがありますが、そのうち乳酸菌は主に乳酸、ビフィズス菌は主に乳酸や酢酸などの有機酸を作り出し、それらの酸性物質が腸内を健康的な弱酸性に保つ役割をしています。そして、腸内が弱酸性に保たれることで腸管が刺激され、蠕動運動が活発になって排便が促されています。反対に便秘が続いているのは善玉菌が減少している状態といえます。

便秘によって悪玉菌が増加し、便秘が慢性化する

細菌のイラスト ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌が減少すると、大腸菌、ウェルシュ菌、ブドウ球菌などの悪玉菌が増加し始めます。それらの悪玉菌はたんぱく質を分解して、インドール、フェノール、アンモニアなどの有害物質を作り出す働きがあり、増えすぎてしまうと腸内を腐敗させてしまう原因となります。

アンモニアなどの有害物質によって腸内がアルカリ性に傾くと、善玉菌が生息しにくい環境になり、腸の蠕動運動が低下して便秘が慢性化するようになります。悪玉菌が増加すると便が黒っぽくなったり、便の臭いがきつくなったりします。また、悪玉菌の増加は便秘だけではなく下痢を引き起こすこともあります。

便秘によって体内毒素が溜まる?

腹痛や下痢 便秘が続くと便が腐敗して毒素を大量に発生するようになります。そして、その毒素が体内に吸収されると、ニキビ肌荒れ、肌のくすみ、粘膜の異常による口内炎、体臭がきつくなるといった症状が現れることがあります。

特に肌が弱い人やアトピー性皮膚炎などの人では、身体のわずかな異常が皮膚にも影響しやすいため、慢性的な便秘によって症状が悪化しやすくなることがあるようです。

腸内環境の悪化でビタミン不足になる?

腸内環境のイラスト画像 ビタミンは補酵素として様々な酵素の働きをサポートし、身体の生理機能を維持する働きがあります。そのビタミンは多くは食事から摂取して利用されていますが、それ以外にも腸内細菌が作り出すビタミンからも吸収されて利用されています。

腸内細菌は多くの種類のビタミンを産生する性質があります。ビタミンB1、B2、B6なども腸内細菌によって合成されていますが、中には食事から摂取するよりも腸内細菌が作り出すビタミンのほうが重要な種類もあります。ビオチンやビタミンKなどがそれに当たります。

そのため、腸内細菌のバランスが悪化していると、腸内細菌が作り出すビタミンが減少してビタミン不足に陥ることがあります。そして、ビタミン不足ががニキビ肌荒れにつながってしまう可能性があります。

例えば、ビオチン(ビタミンB7)という水溶性ビタミンは、従来は腸内細菌が合成するため不足することがないと考えられていましたが、腸内環境が悪化することで不足することもまれではないことが明らかになってきています。

腸内環境が悪いと体内酵素が減少する?

食事をすると糖質、たんぱく質、脂質を分解するために消化酵素が分泌されますが、腸内細菌は人間が作り出す消化酵素では消化できない栄養素を分解し、吸収をサポートしてくれる働きがあります。

腸内環境が悪化すると消化吸収が不十分になってしまい、身体の新陳代謝が低下してしまう可能性があります。代謝の低下が皮膚や粘膜に現れると、ニキビ肌荒れやシミなどをまねく可能性があります。

女性に便秘が多い理由は?

腹痛の画像 女性は男性よりも便秘になりやすい傾向があります。その理由は筋力が低いことと、生理前に増加するプロゲステロンという女性ホルモンの影響が考えられます。プロゲステロンには腸の蠕動運動を弱める働きがあるとされます。

善玉菌を増やす方法

便秘解消には腸内の善玉菌を増やして腸管内を弱酸性の環境に導く必要があります。主に以下のような方法があります。

食物繊維を積極的に摂る

野菜 食物繊維は善玉菌のエサとなり善玉菌を増やす整腸作用があります。乳酸菌やビフィズス菌を増やして腸管内を弱酸性に導き、スムーズな排便を促します。また、不溶性食物繊維は便の量を増やして消化管の働きを高めて排便を促します。食物繊維は腸にとって良いことばかりです。

食物繊維は、野菜、豆類、海藻類に多く含まれていますので、それらを積極的に摂取しましょう。食物繊維の理想の摂取量は一日あたり男性20g、女性18g程度必要だとされており、野菜では一日あたり300~350g程度の摂取が理想だとされます。

代表的な野菜に含まれる食物繊維量(可食部100gあたり)

アスパラガス:1.8g、かぼちゃ:2.8g、カブ:1.7g、キャベツ:1.7g、小松菜:2.3g、しそ:7.5g、しゅんぎく:3.4g、大根:1.5g、玉ねぎ:1.8g、トマト:1.2g、なす:2.4g、ニラ:2.9g、人参:2.9g、ネギ:2.8g、白菜:1.5g、パセリ:6.9g、ピーマン:1.6g、ほうれん草:2.8g、モロヘイヤ :5.9g、レタス:1.2g

ヨーグルトが善玉菌を増やす

ヨーグルト ヨーグルトは、腸内の乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を増やして腸内環境を整える働きがあります。多くの乳酸菌やビフィズス菌は胃酸によって死滅してしまいますが、一部の乳酸菌では実際に腸まで届いて腸内環境を良好に導いてくれる働きがあるとされます。また、乳製品に含まれる乳糖という糖分がビフィズス菌などのエサになることで善玉菌が増えやすい環境をつくります。

納豆はビフィズス菌を増やす

納豆 納豆にはビフィズス菌などの善玉菌を増やす働きがあるといわれています。納豆に含まれる納豆菌が生きたまま腸内に届き、腸内環境を整える働きがあります。また、納豆は食物繊維が多く含まれ、善玉菌優位の腸内環境に導いてくれます。

植物性乳酸菌が豊富な漬物で善玉菌が増える

キムチ 古くから食されている漬物には植物性乳酸菌が豊富に含まれています。動物性の乳酸菌は胃酸によってほとんどが死滅してしまいますが、植物性の乳酸菌は胃酸に対して強く、生きたまま腸にまで届く性質があります。

様々な漬物の中でもキムチは特に植物性乳酸菌が豊富に含まれています。漬物は食物繊維も多く含まれ、乱れがちな腸内環境を整えてくれるはずです。

難消化性デキストリン(水溶性食物繊維)

水溶性食物繊維のパウダー 水溶性食物繊維の一つである難消化性デキストリンは、腸内善玉菌を促す働きがあります。また、便の硬さを柔らかくして排便を促します。野菜ジュースなどに添加されている食物繊維などは難消化性デキストリンです。便秘に困っている人は一度試してみて下さい。
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ストレスを溜めない

ストレス ストレスが続くと腸内環境が悪化して善玉菌が減少することがわかっています。ストレスによって腸の蠕動運動が過敏になって下痢をすることもありますが、ストレスが慢性的になると腸の運動も低下して便秘になっていくことがあります。

ストレスは男性ホルモンを増加させて皮脂量を増やし、ニキビ肌荒れの原因になることがありますので、上手に工夫して発散するようにしましょう。ストレス発散方法は、運動で汗をかく、音楽を聴く、ショッピング、カラオケ、友人とおしゃべり、入浴などがあります。

排便を促す方法は?

ビタミンCも便秘に効く

ビタミンCサプリを飲む ビタミンCも便秘解消をサポートします。ビタミンCは正式にはアスコルビン酸という酸性の物質であり、摂取するとアスコルビン酸が腸管を刺激して蠕動運動を活発にし、排便を促します。また、アスコルビン酸は腸管内を弱酸性に導き、善玉菌が増えやすい環境へと導きます。肌においてはビタミンCはニキビ跡の色素沈着を薄くする働きがあります。

一般的な食事では排便を促すほどのビタミンCを摂取するのは難しいためサプリメントを利用してみましょう。ただし、ビタミンCサプリの摂りすぎると下痢や腹痛を起こすこともあります。

運動による便秘解消

運動 運動によって体に刺激を与えると、胃腸の働きも活発になることがわかっています。腸の機能は「セロトニン」という物質が関与しており、ウォーキング、ジョギング、野球、サッカー、テニスなどの身体を動かす運動によってセロトニンが増加し、腸の運動が活発になります。

また、腹筋のような腹部に負荷がかかる筋力トレーニングも腸内の蠕動運動を活性化させることができます。運動は成長ホルモンを増加させて美肌に導きますので、ニキビや跡が気になる人は運動をこころがけましょう。