運動不足がニキビやシミの原因に?美肌に効果的な運動のポイント

運動をする画像 ニキビ肌荒れのないキメの整った美肌を維持するためには、スキンケアや食生活だけではなく運動を心がけることも重要です。

運動は血行促進、ストレス発散、成長ホルモン促進、筋力アップなど様々な健康効果があります。今回は運動と美肌の関係についてです。

運動と美肌の関係

運動をしないと全身に血液が行き渡らない?

運動をする画像 血管は全身すみずみに張りめぐらされていますが、その血管内に流れる血液は心臓のポンプのような働きによって全身に届けられています。

ところが、心臓の働きだけでは全身の血管のすみずみまで血液を活発に届けることはできないといわれています。そこで運動が必要なのです。

運動は心拍数を上げて血行を促し、さらに筋肉がポンプの働きとなって血流を高めます。運動によって血流が向上することで新陳代謝が活発になるのです。

美肌にも血流アップが必要

皮膚の血管構造 美肌においても運動による血流アップが不可欠です。皮膚は「表皮」と「真皮」の2層構造をしていますが、表皮には血管は通っておらず、皮膚の血管は真皮層にしか存在していません。

真皮の毛細血管は表皮の奥の基底膜という部分に向かって伸びていて、栄養や酸素を届けて皮膚をつくりだす細胞の働きを助けていますが、その毛細血管においても血行をよくしなければ十分に酸素や栄養を届けることが難しくなります。

運動不足によって血流が減ると、肌のターンオーバーに悪影響が現れ、ニキビ肌荒れ、シミやくすみといった肌の悩みが現れやすくなります。

現代ではパソコンや携帯電話を使う時間が劇的に増えているといわれますが、一日の大半を座った状態で過ごす人も少なくないといいます。

そのような人は肌トラブルだけではなく、肩こり、腰痛、生理不順なども引き起こす可能性があります。

リンパの流れを悪化させる

リンパ 全身にはリンパが存在し、老廃物や異物の運搬を運ぶ役割を担っていますが、筋肉が使われなくなるとリンパの流れが悪くなって老廃物が溜まるようになっていきます。

その結果、新陳代謝の低下をまねいてニキビ跡の治りが悪くなったり、肌のシミやくすみが悪化することがあります。リンパの機能を活発にするには身体の中でも筋肉が多い脚を使うような運動をして下さい。

運動不足が睡眠の質を低下させる?

睡眠 運動が不足すると就寝時の睡眠の質を悪化させてしまいます。運動がなくなると肉体的な疲労を起こさなくなるため、眠りが悪くなります。

また、運動しないと1日のうちに体温が上がることがなくなるため、常に体温が低い状態が続いて深い睡眠を得られなくなります。

さらに、運動不足によって睡眠の質が悪化すれば成長ホルモンの分泌も低下します。

皮膚は成長ホルモンの影響で特に就寝中に活発に作られていますので、睡眠の悪化が続くと肌代謝が低下してニキビ肌荒れが治りにくくなったり、しみが濃くなってくることがあります

運動不足によってストレスが溜まっていく?

運動不足が続くと脳がリフレッシュできない状態が続き、なんでもない事がストレスになったり、イライラしやすくなります。

実際に、ストレス解消が下手な人は運動が苦手な人が多い傾向があるようです。実際に、運動前と運動後のストレスホルモン濃度(コルチゾール濃度)を計ると劇的なストレスの減少効果が認められています。

イライラは男性ホルモンを高めたり、ターンオーバーを乱してニキビができやすい状態にしてしまいます。

また、ストレスの中でも慢性的な気分の落ち込みは身体の生理機能を低下させますので、ニキビ跡が治りにくくなったり、シミやくすみの原因になることがあります。

痩せ型で体力がない人ほど筋トレを意識して下さい

悩みをかかえる女性の写真 人によっては全く運動をする習慣がないという人もいますが、若年層の女性でも筋力低下によって慢性的な便秘、消化器系の機能低下、背骨のゆがみによる自律神経の乱れなどを引き起こしているケースが多いといいます。

年齢を重ねるとさらに筋肉が衰えていきますので、若いうちから無理のないレベルの筋トレをして筋力を維持するようにしましょう。

運動によって肌の潤いがアップする

運動によって血行が促されると肌の水分量が高くなります。肌細胞の働きが活発になったことや、汗をかいて汗腺の働きが良くなったことがあげられます。

美肌に良い運動のポイント

ウォーキングや軽い散歩

運動 運動の基本は歩くことです。ウォーキングは身体の負担が少なく、無理なく行えるメリットがあります。代謝アップのためには散歩のようなゆっくりとしたペースよりも、ある程度速度を上げたスピードが理想的です。

一般に、1日に1万歩程度のウォーキングが良いといわれますので、1日あたり30分ほどのウォーキングを目標にしたいところです。

ウォーキングよりもジョギング

運動をする画像 若い時期であれば、ウォーキングよりも、やや身体への負担が大きいジョギングのほうが理想的です。心拍数が若干高くなるような運動になるほど血流が良くなります。

また、ウォーキングよりもジョギングのほうが汗をかきやすく、汗をかくほうがストレス発散効果が高いといわれています。ただし、息がきれるような激しい運動はかえって美容や健康には逆効果になることがあります。

音楽を聴きながら運動

イヤホン 音楽を聴きながら運動をすることでセロトニンという神経伝達物質が活発になります。

セロトニンは神経内分泌、生体リズム、体温調節、精神、睡眠などに関わり、精神を安定させてストレスを解消し、幸福感を高める働きがあります。また、メラトニンという睡眠に関与するホルモンの合成を促して睡眠の質も高めます。

セロトニンはウォーキングやジョギングなどの一定の運動によってたくさん作られますが、音楽によってリズムにのるとさらにセロトニンの合成が活発になります。

どうせ運動するなら、スマホや音楽プレーヤーに好きな音楽を入れてイヤホンで聴きながら運動してみましょう。

ボール遊び、球技

ウォーキングやジョギングは単に歩いたり走ったりするだけですが、ボールを使ったテニス、バスケット、バレーボール、サッカー、野球などの球技は視覚的な情報をたくさん処理する必要があるため、脳の活性化とリフレッシュにつながり、ストレス解消効果が高いといわれます。

特に友人と会話しながらスポーツを行うことでより高いストレス解消につながるといいます。球技は本格的なレベルではなく、簡単なレベルで充分効果があります。

筋力トレーニング

筋力トレ 筋力トレは、筋肉に強い負荷をかけることで筋肉が疲労を起こし、疲労回復のために成長ホルモンが多く分泌されるようになります。

また、筋トレによって肉体的な疲労を起こせば寝つきも良くなり、さらに睡眠時の成長ホルモンの分泌も活発になります。

さらに筋トレによって筋肉をつけることで血流やリンパの流れを促すことができます。全身の筋力を維持することで血液循環、老廃物の排出が促され、新陳代謝アップにつながります。

代表的な筋トレ方法は「腕立て伏せ」、「腹筋」、「スクワット」の3つです。無理のないレベルで2~3セットずつ行いましょう。続けることでニキビ肌荒れのない美肌になっていくはずです。