スナック菓子はニキビ肌荒れ、吹き出物の原因になるといわれることがあります。
実際に、ポテトチップスなどのスナック菓子を食べてニキビができたという経験をした人は多いといいます。
スナック菓子でニキビができやすくなる要因は、油の酸化やその性質が影響していると考えられます。
スナック菓子は身体に悪い?
スナック菓子、インスタントラーメン、油揚げ麺(カップ麺)などの製造過程で油分(油脂)を用いて作られた加工食品は、時間の経過とともに酸化が進行する問題点があります。
油というのは一度温度を上げたり、空気に触れたりするほど酸化されて不安定な状態になりますが、酸化が進行した食品を摂取することで人体に悪影響を及ぼすことがあります。どんな油でも酸化は進みます。
スナック菓子、油揚げ麺などの油で加工された食品ばかりを食べていると、酸化ストレスが大きくなって身体の抗酸化バランスを乱してしまうことがあります。
そういった食品を日常的に摂取し続けることで、にきび肌荒れを起こす可能性があります。これがスナック菓子がニキビの原因となる要因の一つです。
酸化ストレスの影響が大きくなるのは、食事以外にも紫外線、ストレス、過度な運動などがあげられます。
加工食品には抗酸化ビタミンが含まれるけど酸化は進行する
一般に、スナック菓子などの加工食品にはビタミンEが酸化防止剤として添加されています。これは、製品における油の酸化を防ぐ目的で添加されます。
ところが、それでも時間の経過とともに油の酸化は進行しています。ビタミンEなどの酸化防止剤は、あくまでも酸化を抑制するものであり、酸化を完全に防げるものではありません。
時間の進行とともに酸化が進行するため、製造日から月日が経過した加工食品は避けるようにしましょう。
ストレスによって身体の抗酸化力が低下する?
身体は酸化ストレスを受けても、それと戦って打ち勝つ抗酸化能力を持っていますが、ストレスや体調不良が続くと身体の抵抗力が低下して酸化ストレスの影響を大きく受けるようになります。
そのため、体調が悪い時、肌が不安定な時、ニキビが悪化している時などはスナック菓子やインスタントラーメンなどは控えたほうが良いかもしれません。
肌が弱い人ほど酸化ストレスの影響を受ける?
油脂は空気(酸素)に触れるほど酸化が進行し、不安定な物質に変化していきます。
酸化した脂質を過酸化脂質といったりしますが、過酸化脂質の摂取によって酸化ストレスが大きくなると、身体のバランスが崩れてしまうことがあります。
身体のバランスが乱れれば、皮膚にも影響を及ぼすこともあります。特に肌が弱い人ほど酸化が進んだスナック菓子を食べることでニキビ肌荒れ、湿疹などの症状が悪化してしまうことも考えられます。
例えば、アトピー肌や敏感肌の人は身体のわずかな変化が皮膚にも現れやすい傾向がありますが、そういった人はポテトチップスやスナック菓子を食べることで急激に湿疹が悪化してしまうことがよくあります。
植物油には炎症物質の原料が含まれる
植物油には、リノール酸という必須脂肪酸が含まれています。(不飽和脂肪酸の一つです)。
スナック菓子によく使われるパーム油においても100g中10gほどリノール酸が含まれています。
リノール酸は、人間にとって摂取しなければいけない必須脂肪酸で、人間の様々な生理機能を維持する働きがありますが、摂取しすぎると悪い面もあります。
その悪い面の一つが、プロスタグランジンなどの炎症発現に関与する生理活性物質の合成に関与することです。
リノール酸を摂取すると、体内でアラキドン酸という物質が合成されるのですが、そのアラキドン酸はプロスタグランジンやロイコトリエン、トロンボキサンなどの炎症や痛みなどを悪化させる物質を作りだす働きがあります。
つまり、植物油のようなリノール酸が多い食品を摂取すると、結果的に炎症性物質の増加を促してしまうということです。
例えば、ニキビが本格的に炎症を起こす過程ではプロスタグランジンという物質が発生して腫れや赤みを大きくし、さらに色素沈着の元となるメラニン色素などの合成も促してしまいますが、リノール酸を多く摂取すると、そういった炎症反応を大きくしていまいます。
ニキビが悪化しやすい人や、アトピーなどとニキビが併発している人、肌荒れが慢性的な人などは、植物油の過剰摂取に注意したほうがいいと思います。
スナック菓子で皮脂分泌が促される?
スナック菓子の食べすぎは、皮脂分泌を促してしまう可能性があります。
スナック菓子は、製造過程において主に植物油を使用して揚げられますが、この時に使用される油はパーム油などの酸化されにくい植物油が使用されます。
パーム油が酸化されにくいのは飽和脂肪酸(ほうわしぼうさん)という脂肪酸が多いためです。
脂質を構成する脂肪酸には「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」の2種類がありますが、そのうち不飽和脂肪酸は酸素と結びついて酸化されやすく、不安定な状態になりやすい欠点がありますが、飽和脂肪酸は酸素と結びつきにくい構造になっているので酸化しにくいのです。
その飽和脂肪酸はコレステロールを増加させる働きがあり、その結果、男性ホルモンの分泌を高める働きがあります。(男性ホルモンはコレステロールから作られるステロイドホルモンの一種です)
男性ホルモンは、皮脂腺に作用して皮脂分泌を促したり、角化異常(角質を硬く厚くしたりする現象)を引き起こす働きがあり、にきびの原因だとされています。
スナック菓子には飽和脂肪酸が多く含まれるため、ニキビ肌荒れが気になる時期はスナック菓子はできるだけ控えるようにしたほうがいいかもしれません。
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