ビタミンEの過剰摂取が死亡率を高める。ガンや生活習慣病の危険性

ビタミンE ビタミンEを過剰に摂取することで、かえってカラダにとって悪影響となる可能性があります。ガンや脳血管障害のリスクを高める可能性が指摘されているのです。

ビタミンEは食品中には多く含まれないため、通常の食生活では過剰摂取は起こりませんが、サプリメントなどで大量のビタミンEを手軽に補うことができるようになった現代では、安易な利用に注意が必要です。

今回はビタミンEの過剰摂取の問題を解説していきます。

ビタミンEとは?

ビタミン ビタミンEは不妊を防ぐ栄養素として発見された脂溶性のビタミンです。強い抗酸化力をもち、過酸化脂質を抑制して生体膜や細胞膜を保護する働きを担います。

また、ビタミンEは、黄体ホルモンや男性ホルモンの生成と分泌に関与して生殖機能を維持する働きや、毛細血管の血行を良くして代謝機能を高める働きがあります。

ビタミンEは体内において蓄積性のある脂溶性ビタミンですが、ある程度は多く摂取しても害はないとされていました。ところが、サプリメントなどで長期的に過剰摂取するとかえって健康を損ねる危険性があると指摘されています。

ビタミンE過剰摂取の危険性いろいろ

ビタミンEの過剰摂取は死亡率を高める

女性看護師の写真 アメリカの研究機関による大規模調査によると、サプリメントなどでビタミンEを過剰に摂取し続けた場合と、しなかった場合を8年間にわたって追跡比較した結果、ビタミンEを過剰に摂取した場合のほうがガンや脳卒中などの病気リスクが高くなり、はっきりと死亡率が高くなったと報告されています。

特に、肺がんや前立腺がんの発症リスクがはっきりと高くなることがわかっています。そして、サプリメントを中止した後も病気リスクが続く傾向があるという報告も発表されています。

ビタミンEを必要以上に摂取した年数が長くなると、なんらかの病気にかかりやすくなり、死亡率が高くなるのは事実のようです。

ビタミンEがガン腫瘍の成長を促す

ビタミンEの過剰摂取が死亡率を高める原因は詳しくは明らかになっていませんが、ビタミンEのような抗酸化ビタミンがかえってガンの悪性腫瘍の成長を促してしまうのではないかと考える研究者もいるようです。

正常な働きを消失させてしまう

女性の肌の悩み ビタミンEを過剰に摂取するとかえって細胞の正常な機能を失わせてしまう可能性があると指摘されています。

ビタミンEは脂溶性ビタミンの一つで、細胞膜において自らを酸化させて過酸化脂質を無毒化させる「抗酸化作用」という働きがあります。

ところが、ビタミンEの過剰摂取によって生体膜や細胞膜に必要以上にビタミンEが蓄積されると、ビタミンEの抗酸化作用に守られた細胞の正常な機能を破綻させてしまい、それによってガン(悪性腫瘍)の成長が進んでしまうのではないかと考える研究者もいます。

骨粗しょう症リスクを高める

2012年に慶応大学の研究グループが行った報告では、「ビタミンEの過剰摂取が骨粗しょう症のリスクを高める」と発表されています。サプリなどによるビタミンEの摂取はマイナスに働くことが多いようです。

肌においてはニキビが多発することも

Uゾーンニキビの画像 皮脂分泌が多い若い時期にビタミンEサプリをたくさんとっていると、急激にニキビが多発してしまうことがあります。ビタミンEには男性ホルモンや黄体ホルモン(プロゲステロン)などの分泌を促すため、皮脂が増加してニキビができやすくなるのです。

ビタミンEの過剰摂取によるニキビは、特にUゾーン(フェイスライン)にニキビが多発しやすいようです。

年齢を重ねて代謝力が低下した場合は、ビタミンEのサプリメントなどの摂取が効果を発揮することもありますが、若い世代はもともと代謝力が活発なため、ビタミンEのようなサプリメントを補う必要はありません。

サプリメントでのビタミンE摂取に注意!

ビタミンE 通常の食生活ではビタミンEの過剰摂取などありえませんが、サプリメントなどを長期的に利用していると、かえって健康を損ねている可能性があります。

厚生労働省が定めるビタミンEの1日の所要量(必要量)は8~10mgですが、健康食品会社では1日あたりビタミンEの摂取量を100~300mgとしていることがあり、通常の所要量の10~30倍くらいの摂取量をすすめているところもあります。

その量は、自然な食生活においては実現できない不自然なレベルのビタミンEの量だといえます。ビタミンEは、とりすぎると様々な問題があるため、通常の所要量の何倍もの量を摂取し続けるのは避けましょう。

ビタミンEは脂溶性のビタミンであり、水溶性のビタミンのようにすぐ排出されてしまうことはないため、普通の食生活をおくっていればビタミンEの不足を心配する必要はないと思います。