ニキビに効果的な低用量ピルの種類一覧と改善率、副作用のまとめ

マーベロン28(ピル)の画像 ピル(英語:pill)とは、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類の女性ホルモンをバランス良く含んだお薬です。

一般に経口避妊薬として使用され、体内の女性ホルモンのバランスをコントロールすることで排卵を抑えて避妊状態に導きます。

また、避妊薬の他にも女性ホルモンをコントロールする働きを活用して様々な症状に対しても使用されることがあります。その一つが女性のニキビ治療です。

今回はニキビ治療におけるピルの効果や改善率、使用されるピルの種類、副作用などを詳しく解説していきます。

ピルがニキビに効く仕組み

ピルがニキビに効く理由は、大きく分けて以下の3つです。

効果1ピルに含まれるエストロゲンが性ホルモン結合グロブリンを増加させ、それが男性ホルモン(テストステロン)と結合することで男性ホルモンを減らす。

効果2ピルが性腺刺激ホルモンを抑えることで、女性においても卵巣でわずかに作られる男性ホルモンの分泌を抑えることができる。

効果3ピルは体内のプロゲステロン量を抑える効果がある。しかもピルに含まれるプロゲステロンは男性ホルモン様作用が少ないので総合的な影響力を抑えることができる。

その3つを具体的に詳しく説明していきます。

効果1ピルに含まれるエストロゲンが男性ホルモンを抑制する

通常、ピルに配合されるエストロゲン剤は、エチニルエストラジオール(EE)という種類のエストロゲン剤が使用されています。

そのエチニルエストラジオールは、性ホルモン結合グロブリン(SHBG:sex hormone binding globulin)というタンパク質を増やす作用があります。

そして、その性ホルモン結合グロブリンが血中の男性ホルモン(テストステロン)と結合することでテストステロンを減少させます。

男性ホルモンは皮脂腺に働いて皮脂量を増やす働きがあり、血中濃度では女性は男性の約5~10%ほどの男性ホルモンがあるとされていますが、その男性ホルモンを抑制することで皮脂の減少とニキビ改善が期待できます。

なお、エチニルエストラジオールは、抗男性ホルモン薬として男性における前立腺ガンなどにも使用されることがあるホルモン薬です。

効果2ピルが卵巣で作られる男性ホルモンを抑制する

性腺刺激ホルモン ピルによって卵巣で作られる男性ホルモンの分泌を抑制する効果が期待できます。まず、女性においても卵巣や副腎というところで男性ホルモンが分泌されています。(当然、男性ほど多くはありません)。

ピルを服用し続けると、体内に女性ホルモンが十分にあると脳が認識し、性腺刺激ホルモンという卵巣に作用するホルモンの分泌がなくなりますが、それによって卵巣由来の男性ホルモンの分泌を抑えることができるとされます。

効果3ピルは体内のプロゲステロン量を抑える

ピルにはエストロゲンとプロゲステロンの2種類の女性ホルモンが含まれています。

そのピルを服用することで脳(視床下部)が体内に女性ホルモンが十分に存在すると勘違いして性腺刺激ホルモンという卵巣を刺激するホルモンを分泌しなくなります。

性腺刺激ホルモンが分泌されなくなると自然な女性ホルモンの分泌がなくなります。そして、体内にはピルに含まれるごくわずかな女性ホルモンだけが残ります。

ピルにはいろいろな種類がありますが、一般的に広く使用される「低用量ピル」の場合、エストロゲンの配合量は自然に分泌される量と平均的にはあまり差はないのですが、プロゲステロンの場合は自然に分泌される量よりもとても少なくなります。

このプロゲステロン量を抑えることがニキビ改善につながります。なぜなら、プロゲステロンは男性ホルモンに似た作用や、エネルギーを蓄える働きがあり、皮脂分泌を促してニキビを悪化させるように働くためです。(生理前にニキビが増えるのも、このプロゲステロンの影響が関係しているとされます)。

ピル服用によってプロゲステロンの体内量が抑えられることで、皮脂分泌が減少し、ニキビ吹き出物の予防、改善が期待できるというわけです。

そして、ニキビ治療で使われる低用量ピルは男性ホルモン様作用が少ないプロゲステロンが使用されるので、総合的にプロゲステロンによる影響が抑えられます。

なお、プロゲステロンは生理痛の原因でもあるので、ピルを飲み続けてプロゲステロン量を下げることで月経時の辛い症状を抑えることができます。例えば、子宮内膜が厚くなる現象を抑制して生理時の出血を抑えることもできます。

また、ピルは月経前症候群(PMS)の治療にも効果的です。

ピルはエストロゲンの量によって3種類、4種類に分けられる

ピルには、配合されるエストロゲン(卵胞ホルモン)の量によって「高用量ピル」「中用量ピル」「低用量ピル」の3種類に分類されます。

また、低用量ピルよりもさらにエストロゲン量を20μg(マイクログラム)程度に抑えた「超低用量ピル」と呼ばれるものもあります。

  • 高用量ピル・・・エストロゲン量が50μg以上のピル。
  • 中用量ピル・・・エストロゲン量が50μgのピル。
  • 低用量ピル・・・エストロゲン量が50μg未満のピル。(多くは30μg~40μg)
  • 超低用量ピル・・・エストロゲン量が20μg程度のピル。

なぜエストロゲンの量によって分類されているのかというと、エストロゲンが多くなると副作用の発現率が高くなるためです。深刻な副作用で多いのが血栓症です。血栓症とは、血が固まりやすくなって血管をつまらせてしまう症状です。

またエストロゲン剤の長期使用によって乳ガン、子宮頸がんなどの病気の発症率を高めるリスクがあるという指摘もあります。

ピルというと低用量ピルが一般的

にきび治療 エストロゲンを長期にわたって多く補充する治療には危険性があることから、現在ではエストロゲンを理想的な水準まで低く抑えた低用量ピルや超低用量ピルが一般的に広く使用されるようになっています。

ミニピルはニキビ治療に使用されない

いろいろな種類があるピルの中には、プロゲステロン剤だけが含まれた「ミニピル」というものが存在します。ミニピルはエストロゲンが含まれないので深刻な副作用が少なく、上手に使用すれば避妊効果を得られます。

ところが、実際にはわずかな飲み忘れで避妊効果が得られないケースがあることや、不正出血が長く続くことがあるなどの問題があり、避妊薬としてはマイナーな存在となっています。

そして、ニキビ治療においてもミニピルは使用されません。にきびケアには一般的な2種類の女性ホルモンが含まれたピル(低用量ピル)が使用されます。

一般的なピルはエストロゲンが配合されているため副作用の問題がありますが、そのエストロゲンは男性ホルモンの働きを抑えるので、ニキビ治療には通常のピルが有効なのです。

アフターピルでは中用量ピルが使用される

薬を飲む画像 一般にピルといえば低用量ピルが広く使用されていますが、アフターピルといわれる緊急時の避妊では一般に中用量ピル(エストロゲン量50μg)が使用されます。

中用量ピルを服用して女性ホルモンを一気に上昇→下降させて子宮内膜をはがし、受精卵の着床を防いで避妊効果をもたらします。この方法を「ヤッペ法」といいます。

アフターピルは24時間以内に服用すれば、ほとんどの確率で避妊に成功しますが、服用が遅いほど避妊成功率が低下します。(妊娠の可能性が高くなります)。

そして、中用量ピルは女性ホルモンを一気に多量に摂取するので低用量ピルに比べてより副作用が現われてしまう欠点があります。よく起こるのは吐き気です。

そして、アフターピルによるニキビ悪化についてですが、ずっと飲み続けるわけではないのでその点はあまり心配する必要はないと思います。

低用量ピルの種類はプロゲステロン剤によって世代分けされている

一般にピルというと、エストロゲン量が50μg以下に抑えられた低用量ピルが使用されますが、その低用量ピルにおいても一緒に配合されるプロゲステロン剤(黄体ホルモン剤)の種類によっていくつかの世代に分けられます。

第1世代・低用量ピル

第一世代の低用量ピルは、ノルエチステロンというプロゲステロン剤を使用したピルです。1960年代に開発されました。男性ホルモン様作用は弱いのですが、プロゲステロン量が多くなる欠点があります。

薬剤名ではオーソM、シンフェーズ、ルナベルLDなどがあります。

第2世代・低用量ピル

第2世代・低用量ピルは、レボノルゲストレルというプロゲステロン剤を使用したピルです。少ない量でも効果が出ますが、男性ホルモン様作用が強いので含有量が低く抑えられています。

薬剤名では、トリキュラー、ラベルフィーユ(トリキュラーのジェネリック医薬品)、アンジュ、トライディオールなどがあります。

第3世代・低用量ピル

第3世代・低用量ピルは、デソゲストレルやゲストデンというプロゲステロン剤を使用したピルです。第一、第二世代低用量ピルの欠点を改善したもので1980年代に開発されました。

このプロゲステロン剤はエストロゲン量を低く抑えても効果が出やすく、さらに男性ホルモン様作用も低いのが特長です。ニキビ治療によく処方されるピルですが、第一・第二世代のピルよりも血栓症のリスクがやや高いという指摘があります。

薬剤名では、マーベロン、ファボワール(マーベロンのジェネリック医薬品)などが有名です。

第4世代・低用量ピル

第4世代・低用量ピルは、ドロスピレノンというプロゲステロン剤を使用したピルです。従来よりもさらに男性ホルモン様作用が低く、さらにエストロゲン量も少ないので副作用のリスクが抑えられています。

ただし、第一・第二世代の低用量ピルよりもやや血栓症のリスクが高いという指摘があります。

薬剤名ではヤーズなどが有名です。ヤーズは月経前症候群の治療薬として認可されています。

にきび治療に用いられるピルの種類は?

病院でにきび治療に対して処方される低用量ピルは、マーベロン、ファボワール、ヤーズ、トリキュラー、ラベルフィーユなどの種類が使用されることが多いです。

理由は、それらのピルに配合されるプロゲステロン剤が男性ホルモンに似た作用が少ないためです。ただし、副作用の問題を含め、人によってはピルの種類によって合うケース合わないケースがあり、実際に試してみないとわからないことがあります。

それぞれ詳しく解説していきます。

マーベロン

マーベロン28(ピル)の画像 マーベロンは、エチニルエストラジオール(卵胞ホルモン剤)30μgと、デソゲストレルというプロゲステロン剤を配合した第三世代の低用量ピルです。

マーベロンに含まれるプロゲステロン剤は男性ホルモン様作用が少ないタイプとされ、ニキビ治療によく使用されます。

すべての錠剤に同じ量の女性ホルモンが含まれる一相性ピルというタイプで、21日タイプと7日間の偽薬を含んだ28日タイプがあります。

ファボワール

ファボワール28(ピル)の画像 ファボワールはマーベロンのジェネリック(後発品)です。効能もマーベロンと同じで、同様に21日タイプと28日タイプがあります。

マーベロンよりも価格が安いのでニキビ治療においてもファボワールが処方されることが多くなっています。

ヤーズ

ヤーズ(超低用量ピル)の画像 ヤーズは、エチニルエストラジオールというエストロゲン剤20μgと、ドロスピレノンというプロゲステロン剤を配合した第四世代の低用量ピルです。

低用量ピルの多くはエストロゲン(エチニルエストラジオール)の量が30~40μg程度含まれますが、ヤーズはその量よりも3分の1低い量(20μg)に抑えられています。そのことから「超低用量ピル」と呼ばれています。

エストロゲン量が少ないことからあらゆる副作用のリスクも抑えられています。ヤーズは月経前症候群と診断されれば保険適応になることがあります。

ヤーズはすべての錠剤に同じホルモン量が含まれる一相性ピルです。28日タイプのみです。(24日とプラセボ4日の計28日タイプ)。

トリキュラー

トリキュラー(ピル)の写真 トリキュラーは、エチニルエストラジオールというエストロゲン剤(30~40μg)と、レボノルゲストレルというプロゲステロン剤を使用した第2世代の低用量ピルです。

レボノルゲストレルは男性ホルモン様作用が強いので、そのぶん含有量が少なく抑えられています。総合的に言えば、マーベロンやヤーズなどと比較すると男性ホルモン活性は高いです。

その点だけでいえば、ニキビ治療にはあまり適してないといえますが、ピルは人それぞれ相性があるので一概にはいえません。試してみないとわからないです。

トリキュラーは通常の自然な女性ホルモンの分泌レベルに合わせ、3段階にホルモン量が異なる三相性ピルです。時期によって3つに錠剤が色分けされています。

また、トリキュラーは21日タイプと、7日分のプラセボ(偽薬)を含んだ28日タイプがあります。

ラベルフィーユ

ラベルフィーユ(ピル)の写真 ラベルフィーユはトリキュラーのジェネリック品です。効能も同じです。21日タイプと28日タイプがあります。

後発品のほうが安いのでトリキュラーよりもラベルフィーユを処方してもらったほうがいいでしょう。

男性ホルモン様作用や血栓症リスクで比較した場合

男性ホルモン様作用が高い順

ニキビケアのピルを男性ホルモン様作用が高い順で並べると以下のようになります。

トリキュラー、ラベルフィーユ>>>マーベロン、ファボワール>>>ヤーズ

ニキビ治療には男性ホルモン様作用が少ないピルが理想ですが、ヤーズが最もその作用が低いとされます。ただし、ニキビケアにおいてヤーズが最も適したピルだとは限りません。

血栓症リスクが高い順

ニキビ治療のピルを血栓症リスクが高い順に並べると以下の順になります。()内はピルを飲んでいない人の血栓症発症率を1としたときの割合です。

ヤーズ(6.95)>>>マーベロン、ファボワール(6.61)>>>トリキュラー、ラベルフィーユ(2.92)

トリキュラーやラベルフィーユが最も血栓症のリスクが少ないです(2.92倍)。そのため、それらのお薬をニキビ治療の第一選択肢として処方するお医者さんも少なくないです。

ただし、もともとピルによる血栓症の発症率はとても低いので健康な人はあまり気にしないほうがいいと思います。

ピルによるニキビ改善率

女性看護師の写真 ニキビ治療にピルを使って実際に効果があるのか?という疑問をもつと思いますが、ピルによるニキビ改善率は60~70%という報告があります。

これは個人差があり、とても効いたという人もいれば、全く効果がわからなかったという人もいます。また、ピルによってかえってニキビが悪化したと感じる人がいるようです。

ニキビの原因はストレスや食生活、体質的な要因、間違ったスキンケアなどの様々な要因がからんで発生するため、女性ホルモンや男性ホルモンをコントロールしたからといって必ずニキビが改善できるものではありません。

ピルが有効なのはホルモンバランスが安定しない女性

女性の大人にきびの原因は、ホルモンバランスが安定せずにニキビ肌荒れをまねいているケースが多いです。

特に若い時期は性ホルモンの分泌が活発なので、女性でも顔や背中、胸元などにニキビがたくさんできることも珍しくないです。

また、過労やストレス、食生活などの影響によってホルモンバランスが崩れ、ニキビ肌荒れを引き起こすこともあります。そういった場合に対してピルの使用は有効です。

また、女性ホルモンのバランスが安定しない原因には、まれに「多嚢胞性卵巣症候群」という症状である可能性も考えられます。その治療にも男性ホルモン値を下げる目的でピルが用いられることがあります。

ピルの避妊やニキビ治療以外の副効果

ピルは避妊やニキビ治療以外にも様々な副効能があります。

  • エストロゲンの補充と男性ホルモンの働きを抑制することによる体毛の減少、多毛症の改善。
  • 月経前症候群(PMS)といわれる、生理前のイライラなどの緩和。
  • 生理を軽くする。具体的には生理痛(月経困難症)の緩和、経血の減少。
  • ピルの長期的な使用で子宮内膜症、子宮体ガン、卵巣ガンなどの発症リスクが低下するとされています。一方でピルの服用によって子宮頸がんと乳がんのリスクが高まるという指摘があります。

使用と服用方法

薬を飲む画像 ピルには、すべての錠剤に同じ量の女性ホルモンが含まれている「一相性ピル」と、自然な女性ホルモンの分泌パターンに合わせて2階段、3階段に調整した「二相性ピル」、「三相性ピル」があります。

いずれのピルにおいても、服用においては毎日決まった時間に飲むのが基本です。初めてピルを服用する場合は、生理が始まった日から飲み始めます。

飲み忘れた場合は?

飲み忘れが24時間以内で、避妊効果を求めない場合

ピルの飲み忘れが24時間以内で、避妊効果を求めず、単にニキビ治療だけの場合は、飲み忘れに気づいた段階で1錠服用し、さらに決まった時間に1錠飲んで下さい。1日に2錠飲むことになります。同時に2錠服用することもあると思います。

飲み忘れが2日以上経過し、避妊効果を求めない場合

ピルの飲み忘れが2日以上経過していて避妊効果を求めないときは、飲み忘れた分を飛ばして通常通り飲み続けて下さい。避妊を求めず、ニキビ治療だけの場合では飲み忘れた場合でもあまり神経質に考える必要はないです。

避妊効果を求め、飲み忘れが24時間以内の場合

ピルの飲み忘れが24時間以内で、ニキビ治療と同時に避妊効果も求める場合は、気づいた時に1錠を服用し、そして決まった時間に1錠服用して下さい。2錠同時に服用することもあると思います。それで避妊効果を継続させることができます。

飲み忘れが2日以上経過し、避妊効果を得たい場合

ピルの飲み忘れが24時間以上続いてしまうと避妊効果が得られなくなりますので、いったん服用を中止してまた生理が始まった日から新しいシートでピルの服用を始めて下さい。

また、ピルを飲んでいない期間は他の方法で避妊する必要があります。そして、飲み忘れているとニキビ治療が中途半端になってしまいます。

使用期間

女性看護師の写真 ニキビ治療におけるピルの使用期間は、身体に合っていれば年単位レベルで飲み続けても問題ないです。人によっては3年、5年といったように長く飲み続けたほうがいい場合もあるでしょう。

そして、ピルは効果が現れるまで1~3か月くらいかかると思います。また、体が慣れるまで1~2か月くらいかかります。

服用後すぐには、不正出血、頭痛、吐き気、乳房の張り、イライラ、情緒不安定などがみられることがよくあります。また、ニキビ肌荒れが逆に悪化したりすることもあります。それらは一時的なものであることが多いです。

そして、ピルを終了するタイミングですが、やはりホルモン剤には副作用が現れる可能性があるため、ニキビが完全に治って安定してきたら終了したほうがいいかもしれません。

ただし、ピルにはいろいろな効能があるので、一概に理想的な使用期間を決めることはできません。大事なのは使用者がピルの効能を理解して上手に利用することです。

購入するには?

ニキビ治療薬 ピルは主に婦人科や一部の皮膚科、美容クリニックなどで処方してくれると思います。ニキビ治療としてのピルの処方は保険は効きません。自由診療です。

自由診療なのでピルを処方してくれないクリニックもあると思います。保険適応の治療しか行っていないクリニックも多いためです。また、医師によってはニキビ治療におけるピルの処方に否定的な人もいるかもしれません。

なお、ピルは市販の医薬品のように処方箋なしに薬局・ドラッグストアで購入できるものではありません。

そして、低用量ピルは個人輸入サイトで購入できたりしますが、その場合はすべてが自己責任となります。副作用が起こる可能性を考慮すると、長期的に使用する場合は医師のもとで使用したほうがいいと思います。

同時にスピロノラクトンをすすめられることがある

スピロノラクトンの画像 ニキビが重度の場合、ピルと同時にスピロノラクトン(製品名:アルダクトンAなど)というお薬との併用をすすめられることがあるかもしれません。

スピロノラクトンは男性ホルモン受容体をブロックしてその作用を抑える薬です。これにより皮脂腺に作用する男性ホルモンを抑えて、皮脂抑制→ニキビ改善につながります。

ただし、全体的にいえばこの治療を行っている病院はとても少ないです。

服用の副作用と危険性

頭痛の画像 ピルの副作用には、吐き気、頭痛、めまい、下痢、むくみ、血圧上昇、体重増加、便秘、倦怠感、抑うつ感、乳房の張り、性欲低下、しみ(肝斑)が濃くなるなどの症状が現れることがあります。特に多いのは吐き気や頭痛です。

飲み始め1か月くらいは身体が慣れていないので副作用は起こりがちになります。副作用が軽い場合はそのまま飲み続けて下さい。しだいに身体が慣れて副作用がでなくなると思います。

また、やや重い副作用として肝機能障害を起こすことがあります。そして、ピル服用において最も問題になるのが血栓症です。

血栓症に注意しないといけない

詰まった血管の画像 ピルによる重い副作用として特に問題視されるのが血栓症です。血栓症は血液が固まりやすくなって血管を詰まらせてしまう症状です。心筋梗塞や脳梗塞などのリスクを増大させてしまう可能性があります。

血栓症を起こす確立は極めて低いのですが、もし服用後にふくらはぎの痛みやむくみ、手足のしびれ、胸の強い痛み、息切れ、強いめまいや頭痛、ろれつが回らないなどの症状が現われたら血栓症の兆候である可能性がありますので、絶対に服用を中止して病院を受診して下さい。

なお、タバコを吸う人は原則的にピルを使用できません。ピルと喫煙の組み合わせで血栓症のリスクを大きく高めてしまうためです。服用中は禁煙するようにしましょう。また、そもそもニキビを改善するためには禁煙したほうがいいです。

乳がんや子宮頸がんなどのリスクは?

胸・バスト・乳首の画像 ピルによる他の重い症状として、長期使用によって子宮頸がんや乳がんのリスクが高まるという指摘もあります。ただし、それはいろいろな見解があり、あまり大差はないという報告もあります。

低用量ピルは配合される女性ホルモン量がとても少ないので副作用のリスクが大幅に軽減されていますが、その可能性はゼロではないことを覚えておいて下さい。

なお、家族に乳がんを患った人がいる場合は注意したほうがいいかもしれません。

ピル服用における様々な注意点いろいろ

  • ニキビ改善目的でピルを服用したのに、かえって悪化してしまうケースがあります。ピルは合う合わないがあります。ピルの種類を変えたりしてみて下さい。
  • 何らかの持病をもつ場合や違う薬を服用している場合は、必ず医師に伝えましょう。
  • ピルには血液が固まりやすくなる副作用がありますので血栓症のリスクがある人は服用することができません。
  • ニキビがどんなにひどくても妊娠中や出産後すぐ、また授乳中はピルを使用できません。
  • ピルと同時にサプリメントなどでビタミンCをたくさん摂取すると、低用量ピルでも高用量ピルと同じレベルの作用を起こす可能性があると指摘されてます。
  • ピル服用中は定期的に血液検査などを行って身体に異常がないか確認するのが理想的です。そのため、医師のもとで治療するのが基本です。