プロアクティブのアメリカ版と日本版の違い「有効成分」が異なる理由

プロアクティブ プロアクティブとは、ガシー・レンカー・ジャパン社の国際的なニキビケア化粧品ブランド。

アメリカからスタートして現在では世界各国で販売されています。

日本でも有名芸能人を起用してテレビや雑誌などで広く宣伝されているだけあって、知名度が高いと思います。

そのプロアクティブは海外で大ヒットした後に日本市場に登場したわけですが、実は海外で販売されているプロアクティブと日本で販売されているプロアクティブには有効成分に違いがあります。

添加物や保湿成分ではなく、主成分そのものが違うのです。これはいったいどういう事なのでしょうか。

プロアクティブの日本版と海外版の違い

日本版は「サリチル酸」が有効成分

プロアクティブの成分サリチル酸 日本版のプロアクティブは、アクネ菌(にきび原因菌)に対する殺菌成分として「サリチル酸」を有効成分としています。

サリチル酸とは、殺菌作用や角質柔軟作用(角質を剥がす作用)がある成分で、ニキビケア化粧品に多用される成分です。

ドラッグストアなどでニキビケアコスメを探せば、サリチル酸配合の化粧品をすぐに見つけることができるくらいよく使用されています。

サリチル酸は低い濃度ではあまり刺激性が少なく、非常に使いやすい利点があります。

ただし、日本版プロアクティブを使用して「ひりひりした」「肌に合わなかった」という人も少なくないです。肌が弱い人、敏感肌の人では角質を剥がす作用があるサリチル酸が肌に合わないケースもあるようです。

アメリカ版は「過酸化ベンゾイル(BPO)」が有効成分

アメリカ版プロアクティブの有効成分の過酸化ベンゾイル 日本版のプロアクティブは「サリチル酸」を有効成分としていますが、アメリカなどの海外のプロアクティブには「過酸化ベンゾイル(BPO)」という成分が有効成分として使用されています。

過酸化ベンゾイル(BPO)とは、酸化剤の一つで、ニキビに塗布すると分解の過程で活性酸素を発生させアクネ菌(にきびの原因菌)の増加を抑制する働きがあります。

なぜ活性酸素がアクネ菌を減少させる働きがあるのかというと、アクネ菌は嫌気性菌という酸素を嫌う性質があるためです。酸素がある環境ではアクネ菌は死滅してしまいます。過酸化ベンゾイルは嫌気性菌であるアクネ菌に対して殺菌作用を示します。

また、過酸化ベンゾイルは、角質細胞どうしの結合をゆるめて剥がれやすくするピーリング作用があります。その作用によって毛穴つまりの原因である角質肥厚を改善することができるとされます。

他にも、角質層のバリア機能を低下させることで過酸化ベンゾイルが浸透しやすくなり、殺菌作用が高くなる利点もあります。それは一方で副作用が起きやすいということでもあります。

プロアクティブはアメリカなど海外では実績があり、「ニキビケアNo.1」として宣伝されていますが、そもそも日本版とアメリカ版のプロアクティブには配合成分が違うということを覚えておきましょう。

日本版プロアクティブに過酸化ベンゾイルを配合できない?

過酸化ベンゾイルは、日本では化粧品への配合は認可されていません。

2014年12月に過酸化ベンゾイルを有効成分とした保険適応のニキビ治療薬として「ベピオゲル2.5%」が承認され、医師の処方箋のもとで2015年4月から販売が始まりましたが、化粧品としての配合は現在でも認められていません。

それが日本版プロアクティブが海外版と成分が違う理由です。

アメリカでは過酸化ベンゾイルは濃度規制の下で一般の化粧品にも配合することができます。アメリカ以外の国でも認可されている国は多く、過酸化ベンゾイルがニキビケアの有効成分として認識されている国は多いです。

そういった国ではプロアクティブだけではなく、他のニキビケア化粧品においても過酸化ベンゾイルが良く使用されます。

例えば、クレアラシルも海外では過酸化ベンゾイルを主成分としています。(日本では認められていないため違う成分が配合されています)。

海外版プロアクティブの問題点や危険性

過酸化ベンゾイルは刺激性が強い

アメリカ版プロアクティブに使用される過酸化ベンゾイルという成分は、刺激性などの副作用が強い欠点があります。国内の臨床試験において約43%に副作用が現れたという結果が確認されています。

主に、角質の剥離、刺激感、ヒリヒリ感、皮膚の赤み、乾燥、熱感などです。これは、過酸化ベンゾイルに角質細胞どうしの結合をゆるめる作用があるためです。

角質を剥がす作用やバリア機能を低下させることが、それらの副作用が現れやすい要因です。

アレルギーを起こすこともある

過酸化ベンゾイルによってアレルギーを起こすとかゆみが現れたりする可能性があります。過酸化ベンゾイルは比較的アレルギーのリスクが高いとされます。

かゆみが現れると、ニキビの腫れ・炎症がひどくなってしまうことがあります。また、がひどくなり、しこりやケロイド、クレーターになったりする可能性も高くなります。

実際に海外版プロアクティブを使用してアレルギー性接触皮膚炎(かぶれ)を起こした事例が多く報告されています。

目や口の周りには使用しない

眼瞼炎(がんけんえん)の画像 海外版プロアクティブのような過酸化ベンゾイルを主成分とした化粧品は、目や口周りには使用を避けて下さい。眼瞼炎や口角炎を起こす可能性があります。また、粘膜部分、傷口にも過酸化ベンゾイルは使用してはいけません。

日本人の肌は海外版プロアクティブが合わない?

日本人の肌は欧米人と比較して表皮層が薄く、バリア機能が弱い傾向があります。厚生労働省所管の研究機関によると日本人は欧米人(白人種)に比べて表皮が1/3ほど薄いという報告もあるくらいです。

白人はメラニンが少ない分、それを補うために肌のバリア機能が強く作られているのだと考えられます。

そのため、海外版プロアクティブのような過酸化ベンゾイルを主成分とした化粧品を使用すると肌トラブルが起きやすい傾向があります。

特に、肌が弱い人や敏感肌の人は海外版プロアクティブは刺激が強すぎるので使わないほうがいいです。

かぶれを起こすと取り返しがつかないことになる

過酸化ベンゾイルはかぶれを起こしやすいことで知られています。かぶれとはアレルギー性接触皮膚炎のことです。強いかゆみがでたり、赤く腫れあがったりします。他の部位にもとびひすることも。

もともとニキビが強い炎症を起こしているのに、それに加わってアレルギー性の炎症を起こすと、かなりひどい状態になってしまう可能性があります。一生、消えなくなるような跡になることもまれではないです。

海外版のプロアクティブを使ってもし、強いかゆみや赤みがでたら、すぐに皮膚科を受診して下さい。刺激性の低いニキビ治療薬を中心に、もしかするとステロイド治療などが必要になるかもしれません。

記事を書いた人

プロフィール 名前:ミサ

看護師として皮膚科で8年間勤務。美容関連の自由診療を行うクリニックで経験した事をいかしてブログ更新中!

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