ブツブツや毛嚢炎を起こさないアンダーヘア(陰毛)の処理方法とは?

陰部 陰毛(アンダーヘア)は性器を保護する役割や、摩擦による刺激を和らげる役割があるとされます。

そのアンダーヘアは、従来は日常的に処理することは一般的ではありませんでしたが、近年では「ムダ毛」の一つとしてワキの毛などと同じように処理することが一般的になってきています。

中には、レーザー脱毛によって陰部を部分的に、または全体的にツルツルにしたいと希望する人も増えているといいます。

今回はそのアンダーヘアの処理についてです。毛嚢炎を起こさない理想的な陰毛処理法を詳しく解説していきます。

アンダーヘアの処理してる?(一つ選択)

女性において、どれくらいの人が陰毛を日常的に処理しているのでしょうか?

以下は、以前にこのサイトで行った「日常的にアンダーヘアの処理をしているかどうか」のアンケート調査結果です。女性250人が回答していただきました。

脱毛アンケート アンダーヘアの処理
  • 処理している:48%
  • 処理していない:52%

結果は、約半数の人が日常的に処理していると回答していただきました。

彼氏とデートする時、夏場の水着になる時などとは関係なく、年間を通して日常的に処理している女性が増えているようです。

陰毛処理のメリット

  • 女性の場合、オリモノや月経(生理)による出血によって陰部は衛生的に悪化しますが、陰毛のボリュームを減らすことで少しでもキレイな状態を維持することができると思います。臭いの減少にもつながるかもしれません。
  • アンダーヘアを処理すると見た目がキレイになります。ボリュームが多い人は何もしなければボサボサな状態になってしまいますが、短くカットするだけでずいぶんすっきりします。
  • アソコの毛をすべてツルツルにすれば、いつもと陰部の感覚が違って新鮮な日常を過ごすことができるかもしれません。
  • 男性の中には、女性のアソコの毛がキレイに処理されていることを喜ぶ人も多いです。

陰毛処理のデメリット

  • アンダーヘアの処理における最大の欠点は、毛嚢炎という炎症を起こして色素沈着が残ってしまうケースがあることです。毛嚢炎については後述します。
  • 男性から見れば、アンダーヘアを処理している女性のイメージとして「遊んでいる女性」だと思う男性は少なくないみたいです。初めてHする時、彼女のアソコがツルツルだった場合、男性は引いてしまうこともあるかもです。

陰部はデリケートなことを忘れないで!

陰部は身体の中でも非常にデリケートでトラブルが起きやすいパーツです。位置的に蒸れやすいところであり、雑菌が増殖しやすい環境が揃っています。そのため、毛嚢炎などの炎症が起きやすいといえます。

また、陰部は炎症を起こすと色素沈着が消えにくい傾向があります。そのため、アンダーへアの処理は負担が少ない方法で行う必要があります。

陰部は毛嚢炎で色素沈着が長引きやすい?

ムダ毛処理後の毛嚢炎 アンダーヘアを処理することで問題となるのが毛嚢炎(もうのうえん)です。

毛嚢炎とは、毛穴内部が傷つき、そこから黄色ブドウ球菌などの病原性が強い細菌が感染することで引き起こされる皮膚感染症です。毛包炎(もうほうえん)とも呼ばれます。

カミソリや毛抜きなどによって毛包内部が傷つくと、その傷口から細菌感染を起こして毛嚢炎を起こす可能性が高くなります。見た目はニキビのような赤くブツブツとした炎症が起きますがニキビとは違う症状です。

毛嚢炎はニキビのような角栓(にきびの芯)がなく、多くは皮膚の浅い部分での軽い炎症なので、ほとんどの場合では炎症も数日で治まりますが、陰部はメラニンが多いので黒ずんだ色素沈着が残りやすいのが難点です。

また、まれに毛嚢炎が悪化し、場合によっては皮膚の深いところで化膿してひどく腫れてしまうこともあります。その場合は「おでき」といわれる状態になることがあり、色素沈着もひどくなります。

埋没毛に注意

埋没毛の写真 アンダーヘアをカミソリなどで深剃りしてしまうと、埋没毛(まいぼつもう)という現象を起こしてしまうことがあります。

埋没毛とは、毛が皮膚内に埋まったまま伸びてしまう現象をいいます。脱毛や剃毛、除毛などが原因で発生しやすくなります。

特に、皮膚にダメージが強いムダ毛処理を行っていると、埋没毛は起こりやすくなります。皮膚にダメージを与えると、防御反応として皮膚が厚くなるため、その結果、毛が埋もれてしまうのです。

埋没毛が進行すると炎症を起こすことがありますが、それによって色素沈着を起こすことがあります。陰部は色素沈着が残りやすいのでより安全にムダ毛処理を行う必要があります。

アンダーヘアはどのくらいで伸びてくる?

ヘアサイクル 「アンダーヘアを処理したけど元に戻したい」。そんな場合、陰毛はどのくらいの期間で伸びてくるのでしょうか。

アンダーヘアは1日あたり0.3ミリ程度、1ヶ月で1センチほど伸びます。これは髪の毛と同じくらいの伸長スピードです。

また、陰毛の成長期は6か月~1年ほどだといわれています。1か月1cmくらい毛が伸びると仮定すると、アンダーヘアは約6センチから最大12センチくらいまで伸びるということになります。

つまり、アンダーヘアをツルツルにしてしまった場合、元の状態に戻るには6か月くらいはかかるということです。

なお、髪の毛の成長期が男性2~6年、女性4~8年といわれていますので、それと比べるとずいぶん早い段階で入れ替わっているということになります。

アンダーヘアの処理方法と、その長所と短所

電気シェーバーは最も理想的な陰毛処理方法

女性用電気シェーバーの写真 アンダーヘアの処理において、最も理想的な方法は電気シェーバーです。なぜかというと皮膚や毛穴を傷つけるリスクが極めて低いためです。

男性のヒゲ剃り用の電気シェーバーをアンダーヘア処理に使う女性も多いといいますが、それは最も安全で確実な方法だと思います。

大まかにカットできるシェーバーが付いている製品が理想

女性用の電気シェーバーの写真 電気シェーバーには、大まかに毛をカットする機能がついているものがあります。写真の赤で囲んだ部分です。刃がむきだしになっているように見えますが、ほとんど毛穴を傷つけません。

それだけを使えば深剃りにならないので、毛嚢炎や埋没毛を起こすことなく陰毛の長さを1~3ミリレベルに揃えることができます。
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そして、大まかに毛を処理した後、さらにツルツルな状態にしたい場合は、ガードがついた部分で丁寧に剃ります。男性が電気シェーバーでヒゲを剃るような感覚で使います。

このとき、深く剃ろうとして押し付けるようにしないようにしましょう。理由は皮膚を傷つける可能性があるためです。

カミソリは安全性が高いけど問題もある

カミソリと毛抜きによる毛嚢炎発生仕組み アンダーヘアの処理でよく使用されるのがカミソリです。女性誌のアンケート調査においても、アンダーへアの処理アイテムは「カミソリ」という結果が多くみられます。

カミソリを使った方法は、逆剃りや深剃りを避け、毛の流れに向かって上手に使用すれば、トラブルもなく処理できると思います。

ところが、深剃りや逆剃りをすると毛穴内部が傷ついて毛嚢炎を起こすリスクが高くなります。

一般にアンダーヘアは太く、そのぶん毛球も大きくなるため、その毛球によって皮膚がボコボコしているのですが、そのデコボコの皮膚に対して強くカミソリを使ってしまうと皮膚を傷つけてしまう可能性が高くなります。

ただし、カミソリの場合は毛嚢炎を起こしても、皮膚の損傷部位が浅いので、強い炎症へと発展することは少ないです。

毛抜きは最も毛嚢炎や色素沈着のリスクが高い

カミソリと毛抜きによる毛嚢炎発生仕組み アンダーヘアを毛抜きを使って処理している人もいるようです。根元から引っこ抜く処理方法であるため、上手くいけばとてもキレイな仕上がりになります。

さらに、再び生えてくるまでが長くなりますし、カミソリで処理した後のようなチクチク感もありません。

ところが、太い毛を無理に抜いてしまえば皮膚へのダメージが非常に強いものになります。肉眼で確認できなくても毛穴内部で出血していたりします。

毛包が傷つくと毛嚢炎を起こす可能性がありますが、毛抜きの場合は皮膚の深い部分(毛穴の底)が傷ついてしまうので、そこで毛嚢炎を起こせば強い腫れを起こしやすくなる欠点があります。

また、毛抜きでキレイに抜けたとしても毛穴の底は強く傷ついているので、それを繰り返せば色素沈着が定着し、しだいに皮膚が黒ずんでくることもあります。

ブラジリアンワックス脱毛

ブラジリアンワックス脱毛の写真 ブラジリアンワックス脱毛は主にビキニラインのアンダーヘアに対するワックス脱毛をいいます。

欧米で人気の脱毛法の一つで、一気に広範囲を抜くことができるメリットがありますが、毛抜きと同じように非常にダメージが強い欠点があります。

欧米人(白人種)は、人種的にメラニンが少ないのでワックス脱毛においても色素沈着を起こしにくいのですが、日本人は白人種と比べるとメラニンが作られやすいので、日本人にはおすすめできない脱毛法だといえます。

家庭用レーザー脱毛器

家庭用レーザー脱毛器の写真 アンダーヘアに対して家庭用レーザー脱毛器を使用している女性もいるようです。

家庭用レーザー脱毛器は美容皮膚科・クリニックなどの医療機関で行われるような「医療レーザー脱毛器」ほどの劇的な効果はありませんが、繰り返し使い続けることで減毛効果、毛を細くする効果などがあるとされます。

ただし、家庭用レーザー脱毛器はあまりにも出力エネルギーが弱いため、永久的な減毛効果を得るのは難しいです。

持続的な脱毛、減毛効果をもたらすには、毛根部を破壊するために最低でも60~70度以上の熱を与えて損傷させる必要がありますが、家庭用レーザー脱毛器にはそういったパワーは期待できません。

特に陰毛のような再生力が高い毛に対して弱いレーザーで減毛効果を得るには無理があるといえます。

レーザー脱毛による永久脱毛(永久減毛)

アンダーヘアのレーザー脱毛 日常的にアンダーヘアを処理していれば、「レーザー脱毛で永久処理してしまおう」と考えるのは自然なことだと思います。

そして、基本的にアンダーヘアに対してもワキなどと同じようにレーザー脱毛を行うことができます。

Vライン(ビキニライン)、Iライン(膣周辺)、Oライン(肛門周辺)など、部分的にレーザー脱毛を行うこともできますし、陰部全体をツルツルな状態にすることもできます。

レーザー脱毛のメリットは、やはり永久的(持続的)な成果を得られることです。数年たってから再び生えてくることもありますが、持続性は高いです。

レーザー脱毛は、日常的な陰毛処理が面倒だという人に適していると思います。

レーザー脱毛の欠点

アンダーヘアのレーザー脱毛の欠点は、まず非常に痛みが強いことです。陰毛は毛が太いため、レーザーが良く吸収され、表面麻酔をしていても強い痛みを伴います。

また、レーザー照射によって毛包が傷ついてしまえば毛嚢炎を起こすことも珍しくありません。そのため、病院では施術後に消炎剤が処方されるのが一般的です。

また、IラインやOラインはもともと皮膚の色素(メラニン)が多いことからレーザーが皮膚に吸収されやすく、そのぶん皮膚にダメージが及びやすい欠点があります。そして炎症を起こせば色素沈着につながります。

レーザー脱毛は、毛に含まれるメラニンに反応して毛根を破壊するほどの強いエネルギーで照射しますので、皮膚においてもメラニンが多いほど強い影響が現れます。

絶縁針脱毛という永久脱毛もある

絶縁針脱毛の治療風景 絶縁針脱毛(ぜつえんばりだつもう)とは、皮膚と接触しない仕様の「絶縁針」という電気針を一つ一つ毛包に挿入して電気を流し、その電気熱によって毛根を破壊する永久脱毛法です。

一瞬で高出力の電流を流すため、ほぼ確実に永久脱毛効果を得ることができます。

例えば、レーザー脱毛の場合、陰部のような皮膚のメラニンが多い部分では施術が難しことがありますが、絶縁針脱毛では皮膚のメラニン量に関わらず施術できるメリットがあります。

ただし、この絶縁針脱毛法においてもいくつかの欠点があります。時間がかかること、治療費用が高くなること、局所麻酔をしても痛みが強いこと、炎症やヤケドを起こしやすいことなどがあげられます。

そして、この絶縁針脱毛という治療を行っている病院は全国的に見てもかなり少ないです。