ニキビ肌荒れは野菜不足が原因? 食物繊維が多い野菜一覧

野菜 ニキビ肌荒れなどの肌の不調は、野菜不足が原因となって引き起こされることがあります。

野菜はビタミンやミネラル、食物繊維などを豊富に含み、それが慢性的に不足すれば美容や健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

野菜に豊富に含まれる食物繊維の働き

野菜は免疫機能を向上させる

腸内細菌 野菜に多く含まれる食物繊維は乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌のエサとなり、それらを増加させて理想的な腸内環境に導きます。

例えば、乳酸菌飲料などを摂取しても胃酸で死滅してしまうことがほとんどですが、乳酸菌やビフィズス菌のエサとなる食物繊維の摂取を増やせば一番の善玉菌増加につながります。

人体において免疫機能の多くが腸管に集中しており、その免疫機能は腸内細菌の働きが関与しているとされます。

そのため、免疫機能を正常化するためには食物繊維をしっかり摂取して腸内細菌のバランスを善玉菌優位の理想的な状態に保つことが重要です。

腸内細菌はビタミンを産生する

腸内細菌の中にはビタミンを産生する種類が存在します。人間は食品から摂取する以外に腸内細菌が作り出すビタミンを利用していたりします。

腸内細菌が作り出すビタミンは、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、パントテン酸、葉酸、ビオチン、ビタミンKなどが確認されていますが、それらのビタミンの中には、食品から摂取するよりも腸内細菌が合成するビタミンの方が重要性が高いものがあります。

そのため、食物繊維を十分に摂取して腸内細菌バランスを善玉菌優位な状態に保つことが大切です。

例えばビオチンというビタミン(ビタミンH)は、食品から摂取しても吸収が悪い傾向があるため、腸内細菌が産生するビオチンの供給が特に重要とされます。

食品中のビオチンはたんぱく質と結合しており、そのビオチンが吸収されるにはビオチニダーゼという酵素を必要とするため吸収が悪いとされます。

腸内環境を整えるには食物繊維より整腸剤が有効?

薬を飲む画像 腸内環境を善玉菌優位の状態に維持するには整腸剤を服用することも一つの方法です。実際に整腸剤で便秘が治る人も多いです。

ただし、人それぞれ理想的な腸内細菌バランスは異なり、同じ乳酸菌などでも人によっても合う合わないがあります。

そのため、乳酸菌やビフィズス菌などが配合された整腸剤よりも、まずは善玉菌のエサになる食物繊維を摂取して自分に合った腸内環境に導いてあげるのが理想的です。整腸剤はプラスアルファとして考えましょう。

多くの整腸剤はビフィズス菌や乳酸菌などが配合されていますが、それらは胃酸によってほとんどが死滅してしまいます。

一方、食物繊維や乳糖(ヨーグルトに含まれる糖分)などは善玉菌のエサになって腸管内で乳酸菌やビフィズス菌を安定的に増やします。(ただし、人によってはヨーグルトのような乳製品がアレルギーや乳糖不耐症などの理由で合わないこともあります)。

キムチやお漬物には乳酸菌がたくさん!

キムチ お漬物には食物繊維だけではなく、植物性乳酸菌も豊富に含まれています。そして、お漬物に含まれる植物性乳酸菌は胃酸に影響を受けにくいといわれています。

例えば、ヨーグルトなどに含まれる乳酸菌は「動物性乳酸菌」であり、摂取しても胃の中で胃酸によって死滅してしまいますが、植物性乳酸菌は生きたまま腸に届きやすいといわれています。食物繊維と植物性乳酸菌の働きで、腸内環境が劇的に良くなることもあります。

様々なお漬物の中でも韓国のお漬物であるキムチには最も多くの植物性乳酸菌が含まれているといわれます。日本のたくあん漬けや高菜付け、白菜漬けなどよりも10倍もの植物性乳酸菌が含まれているといいます。

ただし、キムチには唐辛子が含まれるため、胃酸の分泌が増えて胃痛を起こしたり、消化器系が弱い人は下痢の原因となったりすることがあります。

野菜中心の食生活は男性ホルモンを抑制する

野菜 食物繊維の摂取量が多い野菜中心の食生活は男性ホルモンレベルを低下させることができます。

男性ホルモンは皮脂腺に作用して皮脂分泌を促す作用や角化異常を起こす要因と考えられており、にきび発生の主な原因とされていますが、食物繊維をしっかりと摂取することで男性ホルモンを抑制し、ニキビ肌・オイリー肌の改善が期待できます。

1日の食物繊維の摂取量(目安)

食物繊維は1日あたり成人男性19g、成人女性17gが目安です。

緑黄色野菜や淡色野菜をバランスよく摂取して1日あたり約350gほどの摂取が理想だとされます。その食物繊維が多い野菜は、主に以下のようなものがあります。

主な野菜の食物繊維量(可食部100g)

アスパラガス:1.9g、かぼちゃ:2.9g、カブ:1.6g、キャベツ:1.9g、小松菜:2.0g、しそ:7.4g、しゅんぎく:3.3g、大根:1.4g、玉ねぎ:1.7g、トマト:1.1g、なす:2.3g、ニラ:2.8g、人参:2.8g、ネギ:2.9g、白菜:1.4g、パセリ:6.8g、ピーマン:1.7g、ほうれん草:2.9g、モロヘイヤ:5.8g、レタス:1.1g、ブロッコリー:4.4g